8月22日から長野県軽井沢町で静養中の上皇ご夫妻。23日は戦後、旧満州から引き揚げた人たちが開拓した大日向地区を散策されました。皇太子時代から何度も訪問されてきた場所で、住民も「今年も来ていただきありがたい」と話しています。
4年ぶりに軽井沢で静養
22日から4年ぶりに軽井沢で静養されている上皇ご夫妻。
23日は大日向地区を訪れ1947(昭和22)年に昭和天皇が訪れた記念碑に立ち寄られました。
お二人は手をつなぎながら、碑の周囲に咲く花をご覧になっていました。

皇太子時代から何度も訪問
大日向地区は戦後、旧満州・現在の中国東北部から引き揚げて来た人たちが開拓した所です。
新たな土地で奮闘する住民を1947年に昭和天皇が激励に訪れ、上皇ご夫妻も皇太子時代から何度も訪問されて来ました。
戦後70年の節目となった2015年には、お二人の希望で歴史を伝える写真などを見ながら住民と交流されました。
また、開拓記念館も訪問しました。

住民「心を寄せていただき感謝」
開墾した土地は今、キャベツが青々と育っています。お二人は畑で育ち具合などをご覧になり、朗らかな表情を見せていました。
大日向の農家は、「こっちを見て手を振っていただきました、すごくうれしかったです。にこやかな、4年前と変わらずお元気そうな姿だったのでよかったです」、「大日向のことを忘れないで、みんなのことを考えながら行動してくれるのが、すごくうれしい。パワーを蓄える感じでゆっくりして、また1年間元気に過ごしていただければ」と話していました。

記念碑の横の畑で花を育てている星野悦子さん(74)の両親は、この地に最初に入植したいわゆる「開拓1世」。
「両親は満州から引き揚げてきて、大変な思いをしたと思う。心を寄せていただいて本当にありがたい」と話し、お二人が長年、大日向に思いを寄せられていることに感謝しています。
上皇ご夫妻は8月29日まで県内に滞在される予定です。

(長野放送)