午前10時ごろ、上皇ご夫妻は戦後、中国の旧満州から引き揚げてきた人たちが開拓した、軽井沢町の大日向地区を訪問された。
ここには、昭和天皇が戦後苦労を重ねた人たちを思って寄せた和歌が刻まれた記念碑があり、ご夫妻は文字を見つめ、歌を詠み上げられた。

上皇さま
「こちらの方には青空が見えますね。この花はなんていうんでしょうか」
美智子さま
「あちらはアサマフウロじゃありませんか」
上皇さま
「こっちが浅間山かしらね。ずいぶんキャベツ畑がたくさんね」
美智子さま
「広うございますね」

雨が上がり、青空がのぞくなか、植物に関心が高いご夫妻は、記念碑の周囲に咲く花の名前を確認し、軽井沢の景色を眺められた。

このあと、手をつないでキャベツ畑を訪ねられたご夫妻。
あぜの上の歩きにくい場所で、上皇さまが美智子さまに「大丈夫?」と足元を気遣われる場面もあった。

上皇さま
「虫なんかも。よく育っているんでしょうねこれ」
「これキャベツ畑ね。なかなか大きいね」
美智子さま
「いつものキャベツ」
ご夫妻は戦後苦労を重ねた人たちに長年心を寄せ、以前からこの地区の畑に何度も足を運ばれていた。

上皇さまは戦後、職員と共に野菜を育てた思い出を懐かしそうに振り返られ、上皇后美智子さまは「あの頃は食糧難だったから有り難かったですね」と話されていた。
ご夫妻の軽井沢での静養は4年ぶりで、29日まで滞在される。
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