東京・上野の国立科学博物館は7日、止まらない物価高騰の影響などで資金不足に陥ったとして、1億円を目標にクラウドファンディングを始めると発表したが、早くも6000万円以上が集まるなど、支援の申し込みが殺到している。

支援者からは「中学校の校外学習で訪れてからずっと好きです」「応援しています」などのコメントが寄せられた。
国立科学博物館は、1877年に設立され、日本で最も歴史の古い博物館の一つ。
自然史や科学技術史に関する国立唯一の総合科学博物館で、500万点以上の化石などの資料を保管している。

しかし、最近の光熱費高騰により今年度の光熱費は2021年度のおよそ2倍の3.8億円となる見込み。
さらに、新型コロナの影響で入園者が大幅に減ったため資金繰りが悪化し、運営が厳しくなっているという。
そこで国立科学博物館は7日、およそ1億円を目標にクラウドファンディングを始めると発表した。

支援者には、収蔵庫のツアーや標本のレプリカ、さらに「古代人に触れる」と銘打って、古代の人骨などに直接触れる体験会への参加などの返礼品も用意しているという。
この報道を受け、クラウドファンディングを受け付けているサイトにはアクセスが殺到し、サイトは午後3時過ぎから一時開けない状況となるほどだった。
午後4時現在で支援者は2756人、支援総額は6081万円5000円となっている。