熊本県教育委員会は、ホームページ上で公開した「いじめ」と認定する調査報告書について、一定の操作をすることで、黒くマスキングされていた部分が閲覧できるようになっていたと発表した。公開から約4時間後には修正されたものの、県教委は「プライバシーが流出したおそれがある」として陳謝した。

マスキング部分が一定の操作で閲覧可能に

この問題は、2015年に東稜高校に入学した男性が同級生からいじめを受けて不登校となったもので、第三者で作る調査委員会は2022年10月、同級生が行った行為7件を「いじめ」と認定する調査報告書をまとめている。

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熊本県教育委員会はこの調査報告書について、8月2日午後4時に、プライバシーに関わるとして、一部を黒くマスキングしたうえでホームページ上で公表した。

しかし、県教委によると、一定の操作をすることでマスキングされた部分が閲覧できる仕様のまま、約4時間その状態にあったという。

東稜高校からの連絡を受け、県教委は午後8時ごろに修正した報告書に更新した。

閲覧回数523回 元生徒側への被害は確認されず

修正されるまでの4時間で、この調査報告書は523回閲覧されているが、これまでに元生徒側への被害は確認されていないという。

県教委は、調査報告書のマスキングがデータ上でのみ行われていたのが原因としていて、今後は、マスキングした文書を一度印刷し、それを再度PDF化するなどの再発防止策をとるとしている。

(テレビ熊本)

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