猛暑日となった地点も多かった8月3日。山形・米沢市の女子中学生が部活動の帰り道で倒れ、熱中症疑いで死亡した件を受け、山形県内では部活動を中止した学校も多かった。
山形市の第二中学校では、子どもたちの命を守るためのこまめな確認・迅速な判断がなされていた。

猛暑で“部活動が中止”に

山形市の第二中学校では、午前8時半過ぎに「日番より連絡します。ただいま暑さ指数を確認した結果、グラウンドの数値が「厳重警戒」となったので、直ちにグラウンドでの活動を中止してください」との校内放送が行われた。

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陸上部顧問:
8時の時点で(暑さ指数は)28.2。28が「厳重警戒」と「警戒」の境。判断が微妙だったが、29に今なったので「活動停止」と放送した

山形二中では、熱中症警戒アラートが発表されていることも踏まえ、屋内を含め3日の部活動中止を決めた。

グラウンドに向かうと、練習せずに引き上げるサッカー部が…。

ーー夏休みの部活動中止は何回目?

サッカー部員:
2回目

部活動が中止されることに対してサッカー部員たちは、「悲しい」「もっと部活やりたかった」などと話した。

サッカー部顧問:
ほとんど部活動していないが、体調悪くて家に帰るのが心配な人いる? 帰るときもかなり暑いので気をつけて下校してください

こまめな計測で生徒の命を守る

米沢市の事故の後に強化されているのが、活動内容の指針となる「暑さ指数」の計測だ。

「暑さ指数」を測る計測器
「暑さ指数」を測る計測器

山形二中ではこれまで、体育館や武道場など活動場所ごとに計11台の計測器を備えていたが、今回の米沢での事故を受け、部活動ごとに計測できるよう新たに16台注文した。計測は「20分おき」。危険な暑さに対応するにはこまめな確認が欠かせない。

野球部顧問:
生徒たちのやりたい気持ちもわかるが、大事な命を預かっているので、最後ミーティングをして、クールダウンも兼ねて終わろうかと

米沢市の事故の後、保護者から上がった要望の一つに「部活後のクールダウンできる部屋の整備」があった。山形二中では以前からクーラーが効いた涼しい部屋を用意し、熱中症対策につなげている。

山形二中・小関広明校長:
(部活動の中止などは)非常に難しい判断だと思う。学校で最も大切にしなければならないのは子どもたちの命。われわれが1番何をすべきか、考えていかなければならない

山形二中では3日午後に会議を開き、4日から夏休みが終わる8月17日まで「運動部の部活動の原則中止」を決めたという。

山形二中が決めた夏休み中の運動部の部活動の原則中止は、子どもたちの命を危険にさらさないための大きな決断であり、最善の対応ではないかと思われる。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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