福井県立恐竜博物館では北陸新幹線の敦賀開業を見据え、卵型の本館に加えて少し小さな卵が新館としてリニューアルオープンする。一体どんな施設になっているのか、秋末械人アナウンサーが内覧会に参加した。

巨大スクリーンでタイムスリップ

まずは恐竜博物館に新しくできた小さな卵型の新館へ。

福井県立恐竜博物館
福井県立恐竜博物館
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真ん中には恐竜のモニュメントがそびえ立つ。「フクイラプトル」や「フクイティタン」など福井県で発掘された6種類の恐竜たちによる「恐竜の塔」だ。秋末アナは「こんなすごいのが福井で見つかっているんですね」と感心しきりだ。

恐竜の塔に近い部屋は大きなシアターのようになっている。コの字型に設置された巨大なスクリーンには現在の福井駅前の映像。その場で待っていると…映像が恐竜時代に一変した。約1億2000万年前の勝山市の様子だ。

現代から恐竜時代に切り替わる巨大スクリーン
現代から恐竜時代に切り替わる巨大スクリーン

化石クリーニングで気分は古生物学者

より「リアルな体験」に力を入れた今回のリニューアル。化石を発掘する研究者になりきるコーナーも設けられた。石を削って、化石のレプリカを発掘することができる。専門の道具を使って恐竜の歯のレプリカを取り出す「化石クリーニング」だ。秋末アナは「削れてる、削れてる!研究者みたいな気分です」と仕事を忘れて作業に没頭した。

削り出した歯は箱に入れて持ち帰ることができるので、思い出の品になること間違いなしだ。

2024年春の北陸新幹線、敦賀開業を見据え、約94億円をかけてパワーアップした恐竜博物館。元々あった建物にも新しい化石が仲間入りした。

“恐竜のミイラ”を本邦初公開

博物館の担当者が紹介してくれたのは「ブラキロフォサウルス」という草食恐竜のミイラの化石だ。一見した秋末アナは「ミイラの化石?」と驚きを隠せない。

担当者は「普通は残らないようなもの、例えば柔らかいものとか。それが残っているものを指して『ミイラ』と言っている。例えば足のあたりのブツブツしている部分。もしかしたら身体の表面を覆っていたウロコの痕跡だったりするんじゃないかと。身体の硬さとか、どう使って動いていたのかが分かったりする」と教えてくれた。

恐竜のミイラの化石が公開されるのは日本では初めてだ。恐竜博物館では研究を進め、この化石に詰まった謎も解き明かしていく計画だ。博物館の谷川由美子館長は「リアルをもっと体験してほしいというコンセプトで今回のリニューアルはやっている。福井に目を向けていただいて足を運ぶきっかけの1つになるといいなと思う」と期待を込めた。

恐竜博物館は車でも行けるが、今回のリニューアルにあわせ福井駅から博物館近くの勝山駅まで観光列車「恐竜列車」が運行される。車体には恐竜の絵がラッピングされ、車内では恐竜のモニュメントもお出迎えしてくれる。

(石川テレビ)

石川テレビ
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