2023年の「ふるさと納税」が値上げラッシュ。一体何が起きているのか――。

寄付金“神奈川ナンバー1”鎌倉市でも値上げ

「鳩サブレー」や鎌倉野菜などの名産品を揃えた神奈川・鎌倉市は、ふるさと納税の寄付金が県内1位の約24億円を達成する。

鎌倉市のふるさと納税額は県内ナンバー1だ
鎌倉市のふるさと納税額は県内ナンバー1だ
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多くの人が利用するふるさと納税だが、今、値上げラッシュが起きていて、鎌倉市総務部財政課の徳田亮祐係長は「卵や小麦粉などの原材料の価格が上がっているので、寄付額を上げたことはいくつかあった」と話す。

例えば、黒毛和牛を使った有名店のハンバーグやビーフシチューは、1万2000円から1万4000円の値上げ。他にも30点ほどの返礼品が値上げを余儀なくされた。

全国的に値上げラッシュ

全国の返礼品を見てみると、北海道・雄武町の返礼品のホタテ貝柱は、1万円から1万3000円に値上げされていた。

全国でも返礼品の値上げが確認された
全国でも返礼品の値上げが確認された

さらに、兵庫・高砂市では、焼きあなご4串セットが2万5000円から2万8000円に、千葉・君津市では卵100個セットが1万4000円から1万6000円と、自治体が相次いで返礼品の値上げに踏み切っていた。

ふるさと納税の値上げラッシュについて、「ふるさと納税ガイド」の飛田啓介編集長は、「まったく同じ返礼品に(寄付額が)上がっているものは最近どんどん増えているのが現状。これまでよりお得度が減ってしまうことがあると考えます」と説明する。

10月から基準厳格化「早めの寄付が有利」

ただ、こんなお得情報もある。

総務省は2023年10月から、返礼品の送料などの自治体の必要経費を寄付額の5割以下とする基準を厳格化する。このタイミングで返礼品の値上げに踏み切る自治体もあるため、早めの寄付が有利になるという。

飛田氏は「自分が狙っている返礼品について、10月の価格改定の前に寄付を検討するというのは、一つ、お得にふるさと納税を楽しむためにはありなのかなと思います」と話している。

(「イット!」7月13日放送より)

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