フィギュアやトレーディングカード、プラモデルなど「ホビー」の中古市場が盛り上がりを見せている。市場規模は、2018年に比べて2倍以上に拡大。そんな中、広島市内にホビーファン注目の専門店がオープンした。
大型書店が「中古ホビー専門店」運営
広島市“初進出”の「駿河屋 アルパーク北棟店」。グランドオープンに先立ち、7月1日から買い取りをスタートした。

運営するのは複合書店事業を展開する「フタバ図書」。書籍やコミックと「駿河屋」の売り場がとなり合っている。

フタバ図書 商品部 駿河屋係・細井健一さん:
今は本だけでは非常に厳しい時代になっています。ニーズが多様化する中でお客様がほしいものを探しやすい環境を作るために何ができるかなと。駿河屋はネット上でナンバーワンを誇っています。フタバ図書の事業と親和性が高く、駿河屋の運営がちょうどいい事業ではないかと

リサイクル通信の調査によると、2018年の中古ホビーの市場規模は884億円。年々、大幅な成長を続け、2021年には1803億円に拡大した。

根強い人気の中古ホビー。この店舗では大人気アニメの雑貨やゲームなどのリユース商品10万点以上を扱い、オープンに向けて着々と準備が進められた。
オープン初日、早朝からファンの行列
7月7日、グランドオープンの日。「駿河屋 アルパーク北棟店」が入る商業施設の外には、朝8時半の時点で長い行列ができていた。

――何時から並んでいる?
行列の先頭に並んだ客:
朝5時くらいですね。ほしいものがあって、それを買わないといけないので。予算的には一応、財布の中に10万円入っています

店は予定より30分早く、午前9時半にオープン。
加藤アナ:
早朝から並んでいた人たちが、待ちわびたという表情で店内に入っていきます。みなさん、速足ですね

店内はお目当てのグッズを探す客で大にぎわい。

中には、買い物カゴを2つ重ねている人もいる。

――なぜ、カゴが2つ?
客:
どれくらい買うかわからないので、とりあえず…
「見つけた!という発見が楽しい」
アウトレット雑貨のコーナーで、サンリオの商品を買い物カゴいっぱいに入れた女性。この日のオープンを楽しみに、岡山から来たという。

――サンリオが好き?
岡山から来た客:
好きです。予算は、一応8万円持ってきました。駿河屋の魅力は販売価格が安いところです

行列の先頭に並んでいた男性のカゴもいっぱい…。さらに、お目当ての商品を手に取ると満足した表情でレジへ向かった。

これだけ買って、レジの会計は1万7000円。

行列の先頭に並んだ客:
探して「あ!見つけた!」という発見が楽しいので盛り上がります。今後も追加されていく商品が楽しみです。僕はネットよりもリアルで買う方なので、店が長く続いてほしいと思います

盛り上がる中古ホビー専門店。その光景は、買い物というよりむしろ「宝探し」。昔好きだったキャラクターや、買うつもりはなかったのに何か心ひかれるものなど「予想外の出会い」を楽しむことができる。多くのファンの心をつかむ中古ホビーの人気は、まだまだ続きそうだ。
(テレビ新広島)