真っ赤なパッケージでおなじみの、韓国のインスタントラーメン“辛ラーメン”。

日本でもファンが多い人気商品だが、約13年ぶりに値下げが行われた。その理由は、政府からの要請だったという。
大手メーカーが約13年ぶりに値下げ
現地メディアによると、韓国政府からの値下げ要請を受け、辛ラーメンを手がける食品大手「農心」が、2023年7月から辛ラーメンの卸値を4.5%引き下げた。

農心がインスタント麺の卸値を引き下げるのは、2010年以来、約13年ぶり。

韓国・ソウル駅近くにある、大型スーパーマーケットを取材した。

この店では、辛ラーメンの特設コーナーがあり、値下げされた価格は、5食分で3900ウォン。日本円で1食あたり90円を切っている。
1袋あたり5~6円の値下げ 消費者「ありがたい」との声も
商品棚に、ずらりと並んだ辛ラーメン。

日本円で1袋あたり5~6円の値下げだというが、消費者はどう受け止めているのか。

ソウル市民(80代):
庶民からすると、ありがたい便りです。

ソウル市民(20代):
(1食あたり)50ウォン値下げしたと聞いても、正直それくらいでは、あまり実感できない。

メーカーが値下げに踏み切ったきっかけは、韓国政府の「製品の価格を適正な価格に下げてほしい」という呼びかけだった。

インスタントラーメンの価格を決める重要な要素の1つが、原料の小麦価格。ロシアのウクライナ侵攻による影響もあって、当初は暴騰していたものの、現在は下がっている。
ソウル市民(20代):
(政府が)企業に圧力をかけた形だが、そのような動きも悪くない。

ソウル市民(70代):
とにかく経済全体が安定しないと、物価(だけ下げる)よりも…。
競合他社も値下げ 消費者の恩恵は年間22億円以上
辛ラーメンの値下げを受け、競合する他社も値下げを実施。

今回の農心が行った値下げによって消費者が受ける恩恵は、年間200億ウォン、約22億円以上にのぼるという。

一方、辛ラーメンを扱う東京都内の韓国ショップ数店に番組が電話取材したところ、今のところ影響はないという。
(「イット!」7月6日放送より)