台湾の半導体製造大手・TSMCが進出する熊本では、県内の経済団体が、インターンシップ受け入れに向けて台湾の大学と意見交換をした。また、熊本市中央区に本社を置く肥後銀行は、台湾・台北市に駐在員事務所を開設した。

台湾から熊本にインターンシップ

6月27日、台湾の大学生のインターンシップに向けた意見交換会には、鶴屋百貨店や肥後銀行など熊本商工会議所加盟の8社と台湾の長榮(ちょうえい)大学や淡江(たんこう)大学、東呉(とうご)大学の担当者が参加した。

この記事の画像(8枚)

台湾の半導体製造大手・TSMCの熊本進出にともない、台湾からの技術者や家族、約600人が熊本で暮らす予定で、検討が進められる第2工場やサプライチェーンと呼ばれる台湾企業の熊本進出もふまえると、その数はさらに増えることが予想される。

熊本商工会議所・久我彰登会頭:
2,000とか3,000という数の台湾の関係者が熊本に来る日がそう遠くはないと推察する。こうした皆さん(関係者)をサポートする人(インターン生)も一緒に来ていただいて、一つのコミュニティーを形成できると非常にスムーズにいくと思う

参加した3つの大学には日本語学科があり、担当者が校風や特色などを紹介すると、インターンシップの受け入れを希望する企業も職種や事業内容について説明した。

このインターンシップ制度は、2023年の夏休みに試験運用として3泊4日で熊本ツアーを実施。冬休みからは実際のインターンシップを2週間程度行う予定で、熊本で就職を希望する学生と企業を結びつける取り組みも検討している。

地銀・肥後銀行が台湾事務所開設

また、6月28日には、台湾・台北市で駐在事務所を開設した肥後銀行は、TSMCの熊本進出にともない、県内進出を目指す関連企業を支援するため、経済交流を活発化させたいとしている。

事務所は台北市の金融街エリアに開設され、肥後銀行の笠原慶久頭取やくまモンらがテープカットを行い、開所を祝った。

台北事務所には、肥後銀行から所長と次長、また、現地採用スタッフの合わせて3人が駐在する。肥後銀行は、現地でリアルタイムの情報を収集してネットワークを構築し、相互の企業進出や経済交流を活発化させたいとしている。

笠原頭取は「日本と台湾の経済、文化の架け橋となり、熊本だけでなく、九州全体に効果を広げたい」と話している。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
テレビ熊本

熊本の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。