チラシに書かれた、目立たない「サービス料」の表示。これをめぐってドミノ・ピザに行政処分が下された。

「絶対チェックしない」場所に記載

この春、8割近い割引をうたい「サービス料撤廃 お詫びセール」を行ったドミノ・ピザ。そのサービス料をめぐり、6月27日に消費者庁が行政処分を行った。

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問題となったのは、宅配ピザチェーンのドミノ・ピザが全国953店舗で配布したチラシ。1000円台から、高いもので4000円台のピザが並んでいるが、実際には注文金額の7%をサービス料として上乗せしていたのだ。

ドミノ・ピザが全国953店舗で配布したチラシが問題に
ドミノ・ピザが全国953店舗で配布したチラシが問題に

チラシの表にはサービス料の文字はなく、裏側の目立たないところに「品質とサービスの向上を目的に、299円を上限として、ご注文金額の7%相当額をサービス料として頂戴いたします」と書かれていた。

チラシ裏側の目立たないところに記載
チラシ裏側の目立たないところに記載

大きくなったピザの写真と比べると、サービス料の説明はかなり小さい。さらにチラシには「サービス料が異なる、または予告なく変更される場合がございます」との一文も添えられていた。

こんな一文も
こんな一文も

チラシにあった「ドミノ・デラックス」Lサイズにサービス料7%が加わると、3530円から3777円に上がる計算だ。

街の人からは、「えー全然分からないですね。ここは絶対にチェックしない。お金が足りない、となってしまう可能性もある」「気づかないです。”ステルス値上げ”みたいな感じですね」といった声が聞かれた。

小さすぎる説明文…消費者庁が指摘

サービス料は2022年10月から導入され、一部の客から「支払い金額が分かりづらい」という不満の声が上がり、ドミノ・ピザは2023年4月にサービス料を撤廃した。

これに合わせて、ピザ1枚当たり599円という格安の割引をうたった「お詫びセール」を5日間実施した。

2022年10月から導入も、一部の客から不満が寄せられた
2022年10月から導入も、一部の客から不満が寄せられた

SNSでは、客にとってはプラスのサービス料の撤廃に加え、お詫びがあったことに困惑が広がった。

「説明はあるが非常に小さい文字」と指摘
「説明はあるが非常に小さい文字」と指摘

27日午後3時半ごろ、消費者庁は会見を行い、「非常に小さい文字で説明はございます。この位置に小さく書かれても、一般消費者の(価格の)認識を打ち消すものではないと評価しています」と、チラシでの小さすぎる表示の問題点を指摘した。

消費者庁は景品表示法違反に当たるとして、ドミノ・ピザジャパンに対し再発防止などを求める措置命令を出している。

(「イット!」6月27日放送より)