“異変”は、午後の衆議院本会議で起きた。

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議場では、LGBTなど、性的マイノリティーへの理解を増進するための法案の採決が行われた。

その直前、議場から出て来た自民党の高鳥修一議員。向かった先は、トイレだった。

しかし、高鳥議員は、本会議での採決が行われているものの、およそ10分間トイレから出てこなかった。

この法案を巡っては、自民党内から「男性が女性だと偽って女性用トイレに入るなど悪用される恐れがある」などと異論が噴出。法案への賛否を、党として拘束しないよう求める声も出ていた。

これに対して、茂木幹事長は「当然、党議拘束はかかる」と造反をけん制。「党議拘束」に反すれば、処分の対象になる。

法案への賛否で注目を集めたのが、これまで法案に反対する姿勢を見せてきた、保守派の高鳥議員だった。

その高鳥議員は、採決前、議場で悩むような表情も見せていたが・・・。採決直前、議場を出て、トイレに直行。採決が行われている間、トイレの中にこもったのだった。

そして、衆議院本会議では、起立方式で法案を採決。与党などの賛成多数で可決され、参議院に送られた。

この採決には、性的マイノリティへの差別発言を繰り返し総務政務官を更迭された、杉田水脈議員は欠席。

一方、高鳥議員はトイレから出てこず退席。賛成や反対の意思は示さなかった。

記者の問いかけに対して、高鳥議員は、次のように話した。

記者:
トイレに入ったのはどういう理由か?
高鳥議員:
それはトイレに行きたいから入ったんだよ。
記者:
法案についてはどのように考えているか?
高鳥議員:
だから今はコメントできない。
記者:
コメントできないというのは?
高鳥議員:……。

法案の採決は、国会議員の最も重要な仕事の一つ。しかし自民党内からは、こんな声が聞かれた。

自民党幹部:
反対の人は、突然お腹が痛くなったりするもんなんだよ。

そして、高鳥議員はさきほど、「腹痛のため途中退席しました」とのコメントを出した。

(「イット!」6月13日放送より)