2022年6月、国土の3分の1が水没する大洪水に見舞われ壊滅的な被害を受けたパキスタン。いまだに多くの爪痕が残る現地を、FNSチャリティーキャンペーンで倉田大誠アナウンサーが取材しています。

その倉田アナと中継を結んで、現地の今の様子を伝えてもらいました。

パキスタン・ハイデラバードで取材中の倉田アナ
パキスタン・ハイデラバードで取材中の倉田アナ
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倉田大誠アナウンサー:
パキスタン・ハイデラバードに洪水の取材に来ています。

去年6月に発生した氷河雪崩、それから断続的な大雨に見舞われ大洪水が発生したパキスタン。政府の発表では1700人近い方が亡くなり、負傷者は1万3千人とも言われています。
当初日本でも大きく報じられましたが、今ではほとんどメディアで報じられることはなくなりました。
しかし、あれから1年がたっても未だ多くの爪痕が残され、一番驚いたのはまだ、1年前のあの時の水が残っているという点なんですね。

約1年前の洪水の水が残ったままの大地
約1年前の洪水の水が残ったままの大地

倉田アナ:
パキスタンはとても暑いです。取材をしていても連日日中は45゜Cを超える日があります。
水は蒸発するのではと思いますが、被害を受けた農村部ではまず、下水処理の設備が一切整っていないんです。加えて、土の水はけが非常に悪い。さらに広大な大地ではあるんですけど、起伏が一切ないんです。

倉田アナ:
なので一度たまった水が流れる場所がないというのが、水がなくならない一つの原因として考えられています。これだけ暑いのでかなり蒸発はしているんです。それでもまだこれだけ水が残っている。

洪水当時の水がまだ残ったままの街
洪水当時の水がまだ残ったままの街

倉田アナ:
あのときどれだけ多くの水が町を襲ったのか、飲み込んでいったのか、想像できると思います。人々は家を流され職を失い、畑を失って大切な家族も失いました。取材で出会った10歳の少年は、家の前の水たまりで遊んでいたときに、おそらく水から足が何らかの病気に感染したんでしょう。膝から下を切断する、というつらい思いをしています。

脚の膝から下を切断した少年
脚の膝から下を切断した少年

少年は、同い年の友達が遊んでいる中で、ベッドの上で横たわったまま、今でも、痛みと向き合っています。

 倉田アナ:
パキスタンの大洪水、まだ終わっていません。続いているんですね。
これからパキスタンは雨期を迎えます。人々は雨の情報を示す雨雲を見ただけで、「怖い」「恐怖を感じる」と教えてくれました。

灼熱の地パキスタンにあって、水というのは、人々の命をつなぐ本当に大切な資源なんです。しかし、その水が脅威となって、人々の生活を一変させてしまった…。
この環境変化、地球温暖化、そういったものを含めると、私たちに何ができるのか? 何を考えなければいけないのか? 5日間頭を悩ませながら現地を取材しています。

倉田アナ:
洪水被害で取り残された農村部では今なお、日常を失っている現状を知り、僕らには何ができるのか、何を考えるべきなのか。
詳しい取材分は7月中に番組内で放送します

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(めざまし8 6月9日放送より)