将棋界で最も歴史のある称号「名人」に王手をかける藤井聡太六冠。

王者・渡辺明名人との一戦は、藤井六冠がリードした状態で、息詰まる最終盤の攻防から勝利を決めた。

勝負の舞台「藤井荘」に全国からファン集結

長野県高山村の老舗旅館、藤井荘で争われている名人戦第5局。

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立会人:
封じ手は9五歩です

2日目の対局は、藤井六冠が封じた手から始まった。

渡辺名人を相手に、ここまで3勝1敗の藤井六冠。きょう勝てば、最年少の「名人」獲得と、最年少で「七冠」をダブルで達成する。

注目の一番に、会場近くの施設で開かれた大盤解説会には、全国から多くの将棋ファンが詰めかけた。

長野市から観戦に来た男性:
妻が聡太好きなので、一緒に来てと

長野市から観戦に来た女性:
かわいくて、だけど鬼強なところが魅力的

愛知から来た藤井ファン:
最年少名人になってから最年長名人になるまでずっと応援していきたい

こちらは高山村の観光協会のツイート。

信州高山村観光協会:(午前11時1分)
観光協会前にて、小さくひっそりパブリックビューイング(的な事)やってます。

観光協会も独自のイベントを開催。やがて…。

信州高山村観光協会:(午前11時18分)
あら?あれ?ってくらい人が集ってる!!イス増やすぞーーー

午後も熱心なファンが対局を見守った。

午前の“勝負おやつ”をさっそく“フジイ買い”

この一番では“勝負おやつ”にも注目が集まった。

藤井六冠が選んだのは、長野県の果物が使われたロールケーキ「フルーツスフレロール」。

販売店には早速、“フジイ買い”する客が訪れていた。

地元住民:
(職場の)幼稚園で聞いて、すぐ飛んできました。藤井さんが食べたって聞いて、食べようかなと思って

対する渡辺名人のチョイスは、モンブラン。同じ会場で行われた、おととしの名人戦でも食べて勝利した、縁起の良いおやつだ。

2日目の対局では、渡辺名人の絶妙な一手に藤井六冠が2時間以上の大長考。

記録係:
休憩のお時間になりました

昼休憩に入る際も、しばらく盤面を見つめていた。

気になる勝負飯は、藤井六冠が「信州蕎麦と天麩羅膳」、渡辺名人はきのうの藤井六冠と同じメニュー、“勝”の文字が入った「信州ポーク勝カレー」を選んだ。

形勢は一時“やや劣勢”だった藤井六冠が午後に逆転、午後6時半の時点でリードを広げる展開に。

運命の大一番を決め、藤井六冠が最年少での名人となり、七冠を達成した。

(「イット!」6月1日放送)