物価の高騰が続く中、値上げの波は「議員バッジ」にも広がっている。「金」の価格高騰により、大分県では総額で約20万円の増額となっている。その費用は私たちが納める税金だ。素材を見直し経費削減につなげた自治体も。議員バッジをめぐるお金の問題について取材した。

新人議員の胸元には真新しいバッジ

統一地方選挙後、初めて開かれた18日の大分県議会本会議。議員の胸元には真新しいバッジが。初めて身に付けた新人議員は…。

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4月の選挙で初当選した岡野涼子議員(自民党):
軽はずみな行動はできないし、しっかりと公人としてやっていかなくてはというのをこのバッジで示してもらったようなそんな感覚になった。

「議員バッジ」値段はどれくらい?

ところで、この議員バッジいくらだと思いますか?

街の人:
3000円

街の人:
5000~6000円

記者が正解の値段を伝えると…

記者:
一人あたり約2万1000円

街の人:
えっ!そんなにするんですか?

大分県議会によりますと、議員バッジは4年ごとに選挙で当選した議員全員に交付される。その費用は私たちが納める税金だ。現在は1個あたり約2万1400円。バッジに使われている金の価格が高騰したため4年前と比べ、4600円ほど値上がりした。議員43人分の総額では20万円あまりの増額となる。

街の人:
金じゃなくていいと思う。

街の人:
毎回支給されるのか?そのまま(使いまわし)でもいいかと…

県議会議長の考えは…

こうした声があがる中、県議会の元吉議長は。

元吉俊博県議会議長:
今、金が高騰している。逆の場合もあるから、一概に即座に(見直す)という結論はでないと思う。

記者が「4年に1度購入しなくてもいいのではという考えもあるが」と問うと…

元吉俊博県議会議長:
ものすごく傷む。はげてしまって。その辺もあるので、改選ごとに(購入は)必要だと思う。

そのうえで、元吉議長は他の議会の対応を注視して判断していきたいとしている。

見直し進める自治体も

この議員バッジについては見直しが進んでいる自治体もある。こちらはこの春から議員バッジを変更した滋賀県議会のもの。

左が以前のもの、右が新しくなったバッジ。見た目での違いは分かりづらいが、実は価格が大きく違う。以前のものはひとつ約2万5000円、新しいものは約6500円。

以前のものは大分県議会と同じく18金製だったが、金の高騰を受けて1つ約5万円に値上がりすることが分かったため素材の一部を「金」から「銀」に変更した。その結果、想定よりも全体で約200万円の経費削減に繋がったということだ。

(テレビ大分)

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