旅行需要が急速に回復する中、2023年5月12日、福岡県筑豊エリアの“あの”ツアーが全国の旅行代理店向けに公開され、“爆発的”な人気を呼ぶのではないかと期待が高まっている。
「爆破ツアー」で町おこし
福岡県福智町の平成筑豊鉄道・金田駅。1日の平均乗降者数が600人余りの駅に、朝早くからベレー帽をかぶる男性の姿があった。

その手には何やら物騒なものが握られている。
「筑豊アクションプロジェクト」永芳健太さん:
これはロケットランチャーです。本物です。外側は

涼しい表情で危険な単語を口にするこの男性。実は、爆破を使った町おこしのスペシャリスト、筑豊アクションプロジェクトの永芳健太さん(50)だ。
そんな永芳さんが今回取り組むのは…。
「筑豊アクションプロジェクト」永芳健太さん:
JRの「デスティネーションキャンペーン」というのが来年行われるんですけど、それの関係者向けのデモを行う日です

JR6社が地方自治体とタッグを組む国内最大級の観光プロモーション「デスティネーションキャンペーン」。2024年4月から3カ月間は、福岡県と大分県が舞台になる予定で、この観光キャンペーンに「爆破ツアー」を組み込めないかと永芳さんに打診があったという。

12日は、そのデモンストレーションを全国の旅行代理店に披露する大事な日なのだ。
旅行代理店の参加者:
大阪からです。楽しみですよ。テレビでしか見たことのない体験が実際にできるので
旅行代理店の参加者:
今日は東京から。現地のコンテンツの視察。旅行会社なので
映画のような非日常体験
全国から集まった旅行代理店の社員は約40人。この日のために準備を重ねてきた永芳さんにも力が入る。

「筑豊アクションプロジェクト」永芳健太さん:
福岡はいい意味で「変わってて面白いな」って思ってもらえるような体験をしてもらえればと思います

今回の爆破プランは、引退した列車を走らせながら、その真横で爆発を起こすというもの。黄色い車体がゆっくりと動き始めた。

そして突然、響く爆発音。

衝撃が列車内に走る。
旅行代理店の参加者:
びっくりしました。すごい熱量とかが。反対側に座ってても熱がすごかったんで。知ってたけど驚きました
旅行代理店の参加者:
すごくて、知っててもすごい興奮しました

参加者は、火薬が爆発する本物の熱さや衝撃の大きさに興奮さめやらぬ様子だ。しかし、まだまだ終わらない。

映画さながら、パトカーに乗車してのカーチェイスなど、旅行代理店の参加者も非日常体験の連続に圧倒されっぱなしだった。
旅行代理店の参加者:
最近は減りましたけど、企業の社員旅行や親睦会みたいなところだと非常にうけるんじゃないかなとか、学生さん、先生が許せばおすすめできるといいかなと思います
旅行代理店の参加者:
良かったです。なかなかこういう体験ってできないので。通常の物見遊山型のツアーがもう売れなくなってきているので、体験型のプランというものに組み込んでやれればいいかなと思います
最後は記念撮影を行い、一行は次の目的地へ。爆破ツアーは大盛況のまま幕を閉じた。

「筑豊アクションプロジェクト」永芳健太さん:
大きなお話を頂くようになったことが、私たちとしてもステージが変わったというか。日本国内、それからインバウンドの海外の方から観光客がこの地域に来ていただいて、観光の資源として活用いただけるように、また広がっていくといい
旅行需要が急速に回復する中、その勢いを取り込む準備が活発になっている。
(テレビ西日本)