「大阪維新の会」や「都民ファーストの会」など地域政党への注目が集まる中、福井にも新しい地域政党が旗揚げされた。名称は「ふくいの党」で、4月の県議選で初当選した33歳の男性県議が代表に就いた。
20代から40代の県議と市議が中心で、「県民の、県民による、県民のための政治の選択肢」を目指す。

県内唯一の地域政党「ふくいの党」

地域政党とは公職選挙法上の定義はないものの、特定の地域や自治体を中心に活動し、地方議員などが所属している政治団体を指す。

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大阪を中心に多数の首長や国会議員らが在籍する「大阪維新の会」や、東京で活動する「都民ファーストの会」が知られている。

福井に新しく旗揚げされた地域政党「ふくいの党」の代表に就任したのは、県議に初当選した山岸充氏(33)だ。東京出身で、京都大学を卒業後は衆院議員事務所でのインターンや東京のベンチャー企業に就職。2016年からはメガネのまち、鯖江市に移住し、地域活性化に取り組んでいる。

「ふくいの党」代表の山岸充氏
「ふくいの党」代表の山岸充氏

2020年には鯖江市長選に立候補するも落選。2023年4月の県議選に出馬し、鯖江市選挙区でトップ当選を果たした。

5月11日に開かれた「ふくいの党」の設立会見では、党の理念を次のように説明した。

ふくいの党・山岸充代表:
政治にどれだけ多くの人が興味を持ち、関わってもらえるか。そのために「前向きに、やわらかく、おもしろく」。今まで政治にこの3つの単語が結びつくことはなかった。それを僕らは本気でつくっていく

目標は「ふくい県民の、県民による、県民のための政治の選択肢になる」こと。現在メンバーは7人で、初当選した県議2人と、4人の市議が名を連ねる。

鯖江市在住の主婦1人は、次の鯖江市議選に出馬する予定だ。年齢や役職による上下関係はないという。また、他の党に所属していても受け入れる考えだ。

ふくいの党・山岸充代表:
政策や、右とか左とかではない。政策より、政治に対する姿勢をもとに結集したチーム。選挙に選択肢がない、消去法で投票している話をたくさん聞いてきた。ここを選びたいと思えるような選択肢を僕らがつくっていきたい、なっていきたい

福井県は戦後70年以上にわたり、現在の自民党への支持率が高く、「保守王国」とも呼ばれている。

若い力を結集し、新しい政治の選択肢へと支持を拡大できるのか。今後は勉強会や若手政治家の発掘・育成に取り組み、仲間を増やしていきたいとしている。

(福井テレビ)

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