ゆで卵から白身や黄身がはみ出てしまった。それを逆手にとった写真が反響を呼んでいる。
毎朝ゆでたまごを作って食べる父(74歳)のささやかな趣味、『なんか生まれたらみんなに写メを送る』で送られてきた子。

Twitterユーザー・さちうす子(@kisekimachi)さんが投稿したのは、調理されたゆで卵の画像。殻のヒビから白身がはみ出ていて、ちょっと失敗したようにも思える。

しかし、全体を見ると印象が一変。この飛び出た白身には黒ごまが付いていて、表情を持った生物が殻から出てきているように見えるのだ。
さらに「こんな子も生まれました。」と投稿された、別のゆで卵の写真もユニーク。

白身と黄身がはみ出ているが、白身にチョコチップを付けて、黄身をくちばしに見立てると、アヒルのような可愛らしいキャラクターとなった。こうした写真は、変わったゆで卵が偶然できたとき、74歳の父親が送ってくるのだという。
投稿には「ゴマで命を与えてる(笑)」「お父さんのセンス抜群です」と反響を呼び、いいねも5万以上(5月2日時点)にのぼったが、父親はどんな人なのだろう。さちうす子さんに聞いた。
ゆで卵から「はみ出し生物」が生まれるのは年に1~2体
――ゆで卵の写真を送る趣味はいつ始まった?
(父親が)ゆで卵を毎朝一つずつ自分で茹でて食べる様になったのは、ずいぶん前からなのですが、生き物を生み出し始めたのはここ1〜2年でしょうか?生まれ次第、家族のLINEに送られてきます。
――実際はどのくらいの頻度で送られてくる?
白身や黄身が飛び出すのは月1くらい?それが「何か」に見えるのは一部なので、結果的に1年で1〜2体のペースで「はみ出し生物」が生み出されるようです。朝食にゆで卵を食べるので、その時の食材を使って命を吹き込んでるみたいです。

――父親はどんな人?印象を教えて。
ある日突然、島の荒れ果てた土地を安く買ってきたといい、毎週末、車とフェリーで3時間かけて島に通いながらユンボを乗り回し、ログハウス、露天風呂、ピザ窯を完成させる程の強者です。
「可愛いやつが生まれたな」と思った
――話題となった写真を見た時はどう思った?
それぞれの家族が「今こんなことしてるー」というような写真を送りあっている時に、父から突然この子が送られてきました。「ヨイショ…!」と生まれてヨチヨチ歩き回りそうな、可愛いやつが生まれたな、と思いました。
――家族はゆで卵の写真にどんな反応をしている?
家族のLINEに、様々なアングルで撮影された、同じはみ出し生物の写真が大量に送られてくるので、家族はだいたい温かい目でスルーです(笑)

――Twitterで話題となったことをどう思う?
みなさん、父の可愛らしさやセンスを褒めて下さるので、私もとてもうれしいです。「卵から生まれた何者か」もこんなにたくさんの人に見てもらえて、たぶん喜んでますね。父も「はみ出し生物作家」として、次回作に意欲満々です。
父親「孫の笑顔が見たかった」
なお、さちうす子さんの父親にも取材したところ、変わったゆで卵の写真は「孫の笑顔が見たかったので」送っているといい、今回話題となった写真は、ミシュラン(フランスのタイヤ製造企業)のキャラクターに見えたので、黒ごまをつけたそうだ。
父親は「日常のなんでもない一コマを孫に笑ってもらおうと思って送っただけでしたが、こんなことになって驚いています。うれしいです。冥土の土産になりました」と喜んでいた。
毎朝ゆでたまごを作って食べる父(74歳)のささやかな趣味、『なんか生まれたらみんなに写メを送る』で送られてきた子。 pic.twitter.com/hMVEhzyhxY
— さちうす子 (@kisekimachi) April 27, 2023
ゆで卵の「はみ出し生物」は孫を喜ばせたいとの思いから、生まれていた。偶然の産物なのでいつできるかはわからないが、今後もユニークな写真が届くことだろう。
(提供:さちうす子さん)