警察を管理する組織のトップ・谷公一(たに・こういち)国家公安委員長が、岸田首相の演説会場で爆発物が投げ込まれた事件の報告を受けた後も「うな丼はしっかり食べた」と発言したことを巡り、野党が岸田首相に更迭を迫った。
この記事の画像(10枚)和歌山県で事件があった15日、防災大臣としての公務で高知県に出張していた谷氏。
25日夜の自民党議員のパーティーで、次のように挨拶した。
谷公一 国家公安委員長:
(高知県の)四万十でおいしいうな丼を食べられるということで楽しみにしてたんですけども。これから食べようという時に、警察庁から電話があって、和歌山で総理に物を投げられたと。うな丼はしっかり、食べさせていただきました。
反発する野党はきょう午前、参議院本会議で更迭を求めた。
立憲民主党・宮口治子参院議員(午前10時半ごろ):
要人警護・警備の責任を担わせてよいのでしょうか。“うな丼大臣”は即刻、更迭してください。
岸田首相:
必要な指示、情報収集を行いながら、業務を継続した。引き続き職務にあたってもらいたいと考えております。
岸田首相は更迭を否定したが、立憲民主党の安住国対委員長は「緊張感が足りない人のもとで、警察全体が緊張感を持ってG7サミットはやれるのか」と述べ、追及を強める構えだ。
取材に応じた谷 公安委員長「舌足らずだった」
一方、谷国家公安委員長はきょう午前11時過ぎに取材に応じ、発言について釈明した。
谷国家公安委員長(きょう午前11時過ぎ):
食事はいずれにしても、しなきゃいけないと思いますよ。限られた時間で、舌足らずな面があったということ、そしてそのことで誤解を招くような発言と受け取られ、いろいろご意見をいただいているということは、しっかり受け止めなければならないと思っています。
(「Live News days」4月26日放送より)