
アフリカのスーダンに滞在する日本人を退避させるため、浜田防衛相は20日、航空自衛隊に対し、輸送機をジブチに派遣し待機するよう命じた。

15日から、軍と民兵組織の激しい戦闘が続いている、スーダン。

WHO=世界保健機関によると、これまでに少なくとも270人が死亡、2600人以上が負傷したという。

スーダンには、大使館員やNGO関係者など、日本人約60人が滞在している。

浜田防衛相は航空自衛隊に対し、日本人の退避のため、輸送機をスーダンの東に位置するジブチに派遣し、待機するよう命じた。

航空自衛隊は準備が整い次第、先遣隊を出発させる方針。

ジブチには自衛隊の海賊対処のための拠点があり、防衛省は、スーダンまでの移動経路や派遣隊員の規模などの検討を進めている。
現地日本人、自衛隊機の派遣に感謝しつつも… 首都は外出が危険な状態
こうした中、スーダンで支援活動を行い、首都・ハルツームに住む日本人医師に話を聞いた。

自衛隊機による退避について、空港も戦場となっていることから「非常に厳しいと思える」と言う。

NPO法人「ロシナンテス」川原尚行 理事長:
(自衛隊機派遣)その決定自体に非常に感謝の気持ちがありますけれども、ただしオペレーションは非常に厳しいのかなと思っています。
飛行場自体が主戦場となっているので、そこに本当に(自衛隊機が)降りられるのか。

首都・ハルツームでは治安が悪化し外出は危険な上、停電や断水も起きている状況だという。

テレビ電話で取材中、川原理事長は、「ぱっと、水、水。見えますかね」と言うと、部屋の至るところに置かれた鍋を見せてくれた。

鍋に水を溜めている状況だといい、「水が生命線かなと思っているので」と話した。

また、自宅からは戦闘機による爆撃が見えるなど、緊迫した状態が続いているということだ。
(「Live News days」4月20日放送より)
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