全国には、初めて通る人がパニックになりそうな「ややこしい道路」がある。そこには事故の危険も潜んでいる。

朝の2時間は車線数が変化 危険な瞬間も

東京都江東区、亀戸駅から歩くこと7分の場所にある「亀戸4丁目交差点」。一見、普通の交差点のように見えるが…。

東京都江東区。一見普通の交差点だが、近所の人は「絶対分からない」と話す
東京都江東区。一見普通の交差点だが、近所の人は「絶対分からない」と話す
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近隣の人:
ややこしいというか分からないですね、絶対。

近隣の人:
結構、怒鳴り合いをしていますね。

一体どういうことなのか、標識を見てみると。

取材班:
あちら「中央線が変わります」と書いてあります。

標識を見ると
標識を見ると

標識には、時間帯によって中央線が変わると書いてある。

近隣の人:
時間帯によって通行帯が変わるので。それを知らない人だと、間違えて違う車線に行って衝突したりとか、しそうになりがち。

3車線ずつの道路が…
3車線ずつの道路が…

この道路は、午前9時~翌午前7時の時間は3車線ずつの道路。しかし、午前7時~午前9時の時間になると、中央線の位置が変わり、車線も4車線と2車線になる。

朝の2時間は中央線の位置が変わり、車線も4車線と2車線に
朝の2時間は中央線の位置が変わり、車線も4車線と2車線に

そのため危険な瞬間も見られた。午前7時前、この時間はまだ3車線ずつだ。

午前7時前、3車線ずつの時間帯。道路に設置されたライトが点滅
午前7時前、3車線ずつの時間帯。道路に設置されたライトが点滅

取材班:
現在の中央線が分かるよう、道路が点滅しています。

中央線をわかりやすくするため、道路に設置されたライトが点滅している。そして午前7時。

取材班:
あっ、中央線の位置が変わりました。

午前7時になると
午前7時になると

道路に設置されたライトの位置が変わった。同時に上に設置された標識が変化し、中央線の位置が変わる。

手前の車線は3車線から4車線に増え、その奥は3車線から2車線に減った
手前の車線は3車線から4車線に増え、その奥は3車線から2車線に減った

中央線が変わったことで、手前の車線は3車線から4車線に増え、その奥は3車線から2車線に減った。すると、この時間は矢印の車線が右折車線なのだが、隣の直進車線から右折のウインカーを出す車が現れた。

矢印の車線が右折車線
矢印の車線が右折車線

取材班:
今右折した車、車線間違えてました。直進の車線から右折していきました。

直進車線であることに気づかなかった?
直進車線であることに気づかなかった?

直進車線であることに気づかなかったのか、そのまま右折していった。

トラックが直進車線から右折車線へ車線変更
トラックが直進車線から右折車線へ車線変更

こちらのトラックは、交差点の直前で直進車線から右折車線へ車線変更。さらに対向車線では…。

対向車線では別のトラックが…
対向車線では別のトラックが…

取材班:
あちらのトラック、右折レーンから直進レーンに戻ってます。あっ、危ない危ない!トラックの後ろの車は正面衝突しそうになっていました。

トラックの後ろにいた車
トラックの後ろにいた車

対向車と正面衝突しそうになる車も。中には…。

進行方向とは逆向きに信号待ち
進行方向とは逆向きに信号待ち

取材班:
あちらの車、反対車線の方に停車しています。

途中で気づいたのか、無理矢理車線変更をして事なきを得た
途中で気づいたのか、無理矢理車線変更をして事なきを得た

なんと、進行方向とは逆向きに信号待ちをしている。途中で気づいたのか、無理矢理車線変更をして事なきを得たが、あわや大事故だ。

危険が多いこの道路について、普段運転する人に話を聞いてみると・・・。

普段運転する人:
いつも(方向が)同じだと思っていますから、急に車線が右とかになっちゃたら、ちょっと焦る。逆走が怖いですね。

初めて利用する人に対して、標識や標示を確認し安全に通行するよう呼びかけ
初めて利用する人に対して、標識や標示を確認し安全に通行するよう呼びかけ

中央線が変わる道路について、警視庁は「注意喚起の看板を設置するなど安全対策を講じている」とし、初めて利用する人に対して、標識や標示を確認し安全に通行するよう呼びかけている。

道幅が狭すぎる「ケンカ橋」を通ってみると

続いて訪れたのは、愛知県豊田市。ここに地元で有名な「ややこしい道路」がある。近隣の人に話を聞いてみると。

愛知・豊田市にある通称「ケンカ橋」。橋の真ん中でケンカが起きるという
愛知・豊田市にある通称「ケンカ橋」。橋の真ん中でケンカが起きるという

近隣の人:
ケンカ橋とかさ。

取材班:
ケンカ橋?

近隣の人:
よくケンカするからね、真ん中で。

橋の真ん中でケンカが起きるという通称「ケンカ橋」。一体どういう場所なのか?その現場へ向かった。

この赤い橋が、地元で「ケンカ橋」と呼ばれる
この赤い橋が、地元で「ケンカ橋」と呼ばれる

取材班:
あの赤い橋ですね。

車一台分がやっと。橋が狭いため、対向車とどちらが先に入るかでケンカが起きるそう
車一台分がやっと。橋が狭いため、対向車とどちらが先に入るかでケンカが起きるそう

その橋は矢作川にかかる「鵜の首橋」。橋の幅は約2.5m。車1台分がやっとだ。橋が狭いため、対向車とどちらが先に入るかでケンカが起きるという。

車で橋へ向かうと、入ろうとした車がバックして戻っていった
車で橋へ向かうと、入ろうとした車がバックして戻っていった

車で通ってみると、橋の入口ではさっそく車同士が鉢合わせ。入ろうとした車がバックして戻っていく。

取材班が橋を渡る。

取材班:
結構狭いですね。向こうで待ってますね。

橋を渡る取材班「向こうで待ってますね」
橋を渡る取材班「向こうで待ってますね」

橋の先には待機する車が。同時には通行できない橋だが、どうして利用するのか?

近隣の人:
信号は少ないし、早いらしいのね。

取材班:
抜け道みたいな感じ?使う人は多いですか?

近隣の人:
うん、多いよね。朝は多いね。

近隣の人:
朝は(車の量)すごいです。

近隣の人:
朝は暗黙の一方通行。

橋を渡った先に市街地があり、隣の橋を使うよりも信号が少なく、近道になっている
橋を渡った先に市街地があり、隣の橋を使うよりも信号が少なく、近道になっている

橋を渡った先に市街地があり、隣の橋を使うよりも信号が少なく、近道になっている。そのため、朝や夕方の時間帯に利用する車が多く、混み合うという。

午前7時。橋を観察してみると、市街地方面へ続々と車が向かっていった。

午前7時、車が続々と市街地方面へ
午前7時、車が続々と市街地方面へ

取材班:
どんどん車が入っていきますね。

とそこへ、反対側から黒い車が来た。しかし、なかなか車が途切れない。

反対側から来た黒い車。対向車が途切れるまでに30台が通過
反対側から来た黒い車。対向車が途切れるまでに30台が通過

対向車が途切れるまでに通過した車の数は、なんと30台。ようやく動き出した。

ようやく動き出したが…
ようやく動き出したが…

しかし、渡りきる直前に入ってくる車と鉢合わせ。白い車がゆっくりバックして譲る。ケンカすることなく渡ることができた。

白い車がゆっくりバックして譲る
白い車がゆっくりバックして譲る

事故を防ぐためにも、特に初めての道路には注意が必要だ。

(「イット!」4月19日放送)