県内各地の古い写真と、 現代の姿を定点で見つめた一冊 『リメンバリングオキナワ』は2023年2月に出版されてから、 県内各書店で週刊ベストセラーとなるなど人気を集めている。
今と昔、撮影者が捉えたオキナワに迫る。
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当時撮影した人の気持ちとピタッと合う所がある
これは1958年と2022年の守礼門を同じ場所から撮影した写真。
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『リメンバリングオキナワ』は、沖縄の戦後復興期が記録された写真と、 同じ場所、同じフレームの定点写真を撮影し、沖縄の戦後復興の移り変わりを見ることができる。
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ノスタルジックな写真がまとめられた書籍だが、幅広い世代が本を手に取り話題を呼んでいる。
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撮影を担当したカメラマンの岡本尚文さん。
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
昔のカメラって今みたいにズームレンズじゃないんです。画角が決まってて、45㎜か50㎜ってレンズがついていて、その写された場所に来て、自分が前後したり上下したりすることで、当時のアメリカの人たちが撮った、その気持ちになるといいますか、そうするとピタッと合う所があります
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一目で変遷が捉えられるのが醍醐味
1970年に撮られた写真に写る建物の中で、いまも営業を続けている店があった。
『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
これアメリカの方が1970年に撮った写真です。「しゃりま」さんが残っていて、開店したのはいつですか?
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生地のスーパーしゃりま 仲本朝洋 社長:
1966年です。その66セントって言うのは今でいう百円均一みたいなものです。商品をお値段を安くしていろんな方にご提供していました。そういう所から始めました
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
そのときには「ジローベーカリー」さんの大きな建物もあったのですか?
生地のスーパーしゃりま 仲本朝洋 社長:
ありました。小学生中学生、子どもの頃にはこの辺で遊んでましたので、よく覚えています。建物が懐かしいです。本当にあの辺から見ても、どこから見ても目立っていました
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ページを見開くと一目でその変遷が捉えられるのが、この書籍の醍醐味だ。
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
ちょうどこの辺、車の通行が逆になってますね。そして、基地の現実というのは変わらないというのが、このフェンスの角度もほとんど一緒で、こちらにもフェンスがあって、数字だけ見れば50年以上経ってます。50年経っても変わらない現実がひと目で見えてきます
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この写真を撮影したのは、陸軍通信兵として沖縄に2年間駐留し、普天間周辺の施設で勤務していたアメリカ人。
書籍に掲載されている写真の多くは、当時沖縄に滞在していたアメリカ人により撮影されたものだ。医療部隊として来沖し、沖縄の人々の生活を撮影した。
書籍の基になったウェブサイトの『リメンバリングオキナワ』。
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運営者の元アメリカ軍人が沖縄に赴任していた時に収集した写真を掲載し、当時の沖縄を今に伝えている。
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
アメリカの人が残していったものを今、占領者たちの眼差しを沖縄の人の眼差しとして読み直すといいますか、そういう事がこうやって残された写真の中でできるのではないかと思います
移ろう時代と人々の息吹が今の私たちに繋がっている
日本国旗を振り車列を迎える県民の姿。
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アメリカ統治の中で戦後初となった総理大臣の訪問を歓迎する動きがあった一方、祖国復帰協議会が開いた県民大会の参加者が佐藤総理の宿泊先を取り囲み抗議の声をあげた。
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
「核抜き」で日本にうまく戻れるつもりでいましたが、それを今見ると、みんな信じて旗を振っていたという事です
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写真を通して見るオキナワの今と昔。
景色は変われど移ろう時代を懸命に生きてきた人々の息吹が、今の私たちに繋がっていることを感じさせてくれる。
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『リメンバリングオキナワ』編著 岡本直文さん:
見られる立場であった沖縄の人たちがある種たくましく、辛い事もたくさんあったと思いますが、それがやっぱり写真のなかに残っています。そうやって日本に帰ってきたのかという事を振り返るきっかけになります。きっかけになるにはわかりやすいのかなという思いで作っています