卒業シーズン、学校生活をともに過ごした制服とも「お別れ」する季節だ。卒業などに伴って不要になった学校の制服や学用品を買い取り、新たに必要とする人に販売するリユースショップが島根・松江市にある。オープンのきっかけは、子育てを経験した女性オーナーの「あったらいいな」というひとつの気づきだった。

学校用品リユースショップ「うさや」

卒業の春。学校生活をともに過ごしてきた制服ともお別れだ。一方、入学の春。新生活を前に学用品などの準備に大忙しという人もいる。

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こうした学校生活の節目に頼りになるのが、島根・松江市の学校用品リユースショップ「うさや」だ。

たくさんの制服などの学校用品が並ぶ「うさや」
たくさんの制服などの学校用品が並ぶ「うさや」

山下桃アナウンサーが取材に訪れると、店内でまず目に入ったのは学校の制服だ。さらに、ランドセルやヘルメットなど学校生活でおなじみの品が並ぶ。

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん
リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん:
学校のPTAで、よくリサイクルバザーが開催されているんですけど、サイズがなかったという声も聞いていた。こういうお店があったら、役に立つのかなと

定価の2割から6割で制服を購入

外谷さんが2022年4月に始めたリユースショップ「うさや」。

東は鳥取・米子市から西は島根・大田市までの地域を対象に、小・中・高校の制服など学用品を買い取り、リユース品として販売している。

未使用に近い、状態の良い品は、定価の10パーセントで買い取ることもあるという。

山下桃アナウンサー:
例えば「3年間、普通に使いました」というようなものでも、値段がつくんですか?

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん:
そうですね、状態によりまして、例えば、こちらなんですけど…

学生服の場合、袖口、すそ、ポケットの擦れや布地のテカリなどをチェックする。

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん:
800円で買い取りさせていただきます

多少ほつれていても直しができそうな場合には、買い取りの値段が付いた。

一方、販売されているリユース品の値段は…。

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん:
ブレザーです。タグ付きで、未使用品。これが定価の6割ですね

新品同様のブレザー、新品で購入すれば約2万円のものが、1万2,600円に。

ほかにも、定価の2割程度にまで安くなるものもあるという。

「子育て支援、家計応援が一番」

買い取った制服のクリーニングや修繕にコストがかかり、現状では、なかなか採算が取れないというが、外谷さんが子育てを経験して感じた「こんなお店があったらいいな」という思いが、ユースショップ・うさやを始めるきっかけになった。

リユースショップ「うさや」・外谷裕恵さん:
子育て支援、家計応援が一番だと思ってます。あとはSDGsに貢献できると思っていますので。店を始めたのは、本当にそこですね

現在、制服に関連するものだけでも800点ほどを揃え、問い合わせも徐々に増えているという。一度は役目を終えた制服や学用品が、新たな主のもとへ。
子育てで感じた「あったらいいな」から始まったリユースショップ。物価高が続く中、環境にも、家計にも優しい学用品のリユースは、子育て世帯の大きな支えになりそうだ。

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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