57年前に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、東京高等裁判所は、さきほど再審＝裁判のやり直しを認める決定をした。

カギは事件後にみそタンクから見つかった衣類

半世紀以上にわたり有罪か無罪かが争われ、再審の判断も二転三転する異例の経緯をたどったこの事件。高裁の再審の判断が出ると、支援者らの歓声に包まれた。

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袴田巌さん（87）は1966年、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定したが、無実を訴え、裁判のやり直しを求めている。

2014年に静岡地裁が再審開始を認め、死刑囚として初めて釈放された。

しかし東京高裁は再審を認めず、最高裁は審理のやり直しを命じていた。

争点は、事件後にみそタンクから見つかった、犯行時に着ていたとされる衣類に残っていた「血痕の赤み」だ。

東京高裁は「1年以上みそ漬けされた衣類の血痕の赤みが消えることは、合理的に推測できる。第三者がみそ漬けにした可能性が否定できず、事実上、捜査機関の者による可能性が極めて高いと思われる」として、再審を認めた。

社会部

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