釣りに来てたまたま…貴重な姿を撮影

島根県の海で「幻の深海魚」といわれる珍しい魚の姿が捉えられた。

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釣り人:
あ!ぶつかった

釣り人:
深海魚ですよ

釣り人:
でっかい!

夜の海を漂う、細長く大きな魚。頭の上に赤い糸のようなものが見える。

その特徴から、深海魚のリュウグウノツカイとみられる。

釣りに来ていた男性がたまたま見つけ、撮影したという。

目撃した男性:
海面にライト照らした時に、反射している銀色の物がゆらゆらと動いていたので、何かいるなと思ったらリュウグウノツカイだった。びっくりした。

「何かいるなと思ったらリュウグウノツカイだった」
「何かいるなと思ったらリュウグウノツカイだった」

場所は島根県浜田市の浜田漁港。7日午後8時半ごろのことだったという。

専門家「会いたくても会えない」

リュウグウノツカイは本来、水深数100メートルの深海に生息しているとされる魚で、海面付近で目撃されるのは珍しいとされている。

神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館では、定置網にかかったリュウグウノツカイの標本を展示している。

こちらで専門家に話を聞くと…。

新江ノ島水族館・杉村誠さん
会いたくても会えない生き物なので、探したくても探せないんですよね。どこにいるのかすら、わからない。本当に偶然、網にかかったり上がって来た物を見たことしかない。現地でその場で見ることは、ほぼできない。

詳しい生態はわかっておらず、生きた状態の姿が見られるのは珍しいという。

ただ、2022年11月には、富山市で体長4メートルほどのリュウグウノツカイが定置網にかかり、生きたまま上がったこともあった。

今回はなぜ、海面すれすれの場所をリュウグウノツカイが泳いでいたのだろうか。

新江ノ島水族館・杉村誠さん
水温が低い時期になると、深海から表層の間の水温の壁がだんだん薄まってくるので、(リュウグウノツカイ)の行動範囲が広がってくる。食料の生き物を一緒に追いかけて浅場に上がってくるのは、この時期になるとある

今回目撃されたリュウグウノツカイも、エサを追いかけて浅場まで来たのだろうか。

撮影した男性によると、リュウグウノツカイはその後、海中に潜って見えなくなったという。

(「イット!」3月9日放送)