サッポロビールは3月8日、今年の春闘で労働組合の要求する基本給一律9000円のベースアップに満額で応じたと発表した。ベアと定期昇給分などをあわせ5.7%の賃上げとなる。

また2023年度の新入社員の初任給を、大卒で1万5000円(21万5000円→23万円)、高卒で1万2000円(17万3000円→18万5000円)引き上げる。

サッポロビールは「物価高騰により社員の生活に直接的な影響が生じている経済環境、賃上げの必要性が高まっている社会情勢を考慮し、社員の活力の原動力となる「人への投資」を先んじて行い、企業としての社会的責務を果たすため、ベースアップを実施することとした。」としている。

賃上げの動きはビール大手各社に広がっている。

サントリーホールディングスは3月7日、組合の要求に満額回答し、基本給一律1万円のベアと定期昇給分などをあわせ月額ベースで平均約7%の賃上げを発表している。

またキリンホールディングスはベアを含む賃上げ6~7%で検討中で3月15日にも妥結する見通しで、アサヒビールもベアを含む賃上げ5%程度を検討し、3月下旬に妥結する予定。

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