1月、日本を訪れた外国人は約150万人で、2022年1月と比較すると約84倍になった。

旧正月なども影響 韓国が全体の3分の1

政府観光局の推計によると、1月に日本を訪れた外国人旅行者は149万7300人で、2022年の同じ月と比べて大幅に増加した。

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国・地域別では韓国が全体の3分の1を占めた。

政府観光局は旧正月などの影響もあり、特に東アジアからの訪日客が多かったとしている。

2022年10月に海外からの個人旅行の受け入れが再開されたが、新型コロナの感染拡大前の2019年の同じ時期と比べると44.3%減少した。

インバウンド対応が消費喚起のポイント

「Live News α」では、マーケティングアナリストの渡辺広明さんに話を聞いた。

内田嶺衣奈 キャスター:
確かに、外国人観光客を見かける機会が増えましたよね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
流通の現場をウォッチするために都内の銀座、渋谷、浅草などに、随時、足を運ぶようにしているが、インバウンド客増加のデータを裏付けるように、明らかに今年に入ってから外国人観光客が増えている。

小売各社にヒアリングをおこなったところコロナ前の7割強の戻りとなっており、今後、アジアからの航空便が元通り回復すれば、それと比例して伸長していきそうだ。

コロナ禍以前に、日本の消費の約1%はインバウンド客によるものだった。以前のように中国人観光客が戻ってきたら、確実にコロナ前の水準を上回るのではないか。

内田嶺衣奈 キャスター:
経済が再び回りだした今、外国人観光客の増加は景気の回復を後押しする“大きなチカラ”になりそうですね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
旅行はリベンジ消費を代表するものであり、国境を越える旅行需要の盛り上がりは世界的なもの。

もちろん今、国内旅行も盛んに行われてはいるが、旅行支援がまもなく終了することを考えると、やはりインバウンドの対応が消費を喚起する一つのポイントとなる。

日本各地で地元の魅力を見つめ直す“令和版のディスカバージャパン”を

内田嶺衣奈 キャスター:
せっかく日本を訪れてくれるなら、これまで以上に、楽しい時間を過ごしてほしいですよね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
観光庁は、1回の旅行で100万円を使う高付加価値旅行者、いわゆる富裕層をターゲットにしたビジネスを後押ししている。

ここでポイントになるのが、リピート客の満足度の向上。繰り返し日本を訪れる外国人観光客に対しては東京・大阪・京都といった定番ポイントだけではなくオールジャパンの“おもてなし”が大事になってくる。

例えば、日本各地でインバウンド客のココロを掴むような食事、絶景、雪など、地元の魅力を見つめ直す「令和版のディスカバージャパン」を行い、新たな日本の魅力をアピールする必要がある。

そもそもインバウンドの振興は、外国人観光客にお金を落としてもらうことを目的としているが、実は日本で体験したサービスや商品を自国に帰っても利用したいと思わせることが出来ると、日本製品の海外輸出に加えて、アジアを中心に展開している日本資本の小売業や外食産業が成長することにもつながる。

内田嶺衣奈 キャスター:
あふれる日本の魅力を、ぜひ感じてほしいです。

(「Live News α」2月15日放送分より)

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