この冬、佐賀・有田町や伊万里市、長崎・諫早市や長与町などの九州各地に、鳥の大群が押し寄せている。
鳥が集まって空を移動する様子を撮影した人も、思わず「なんかすごい、やばい。幕があるみたい。気持ち悪い」とつぶやくほどだ。
鳥の正体は、渡り鳥のトモエガモと見られている。
そしてこのカモが地上に降りることで、農家が困っている。
取材班が佐賀・江北町を訪れると、カモが一斉に何かを食べている。畑の麦だ。
カモによる被害は、ここ10年ほどで最悪だという。
ノリの不作で麦が狙われた? カモとの攻防は「追いかけごっこ」
元々カモは、有明海のノリを食べてしまうことが問題になっていた。
しかし2023年は、ノリが不作。そのため、麦が狙われているのではないかと推測されている。
農家の対抗策は、大きな音が出る花火。
「パーン!」と大きな音が鳴ると、一斉にカモが飛び立ち、追い払う作戦は成功したかのように見えたが…、しかし、すぐに戻ってくるもいる。
農家・武富直樹さん:
もう追いかけごっこ。小さなことからコツコツとするしかない。
戦いは、渡り鳥のカモたちが北へと飛び立つ、春先まで続きそうだ。
(「イット!」2月3日放送より)