今ネコ好きの間で、ある研究プロジェクトが話題になっている。白・黒・茶色からなる三毛猫。そのほとんどがメスだというのだが…。いまだ解明されていない三毛猫の謎を解くべく、九州大学のネコ好きチームが研究プロジェクトを立ち上げた。
三毛猫遺伝子探索プロジェクト
福岡市中央区にあるネコカフェ。カメラに興味津々のネコや、おもちゃに夢中のネコ。愛くるしい表情で訪問客をいやしてくれる。
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ネコカフェの訪問客:
かわいい、この子、特に愛嬌があってかわいいですね
ネコカフェの訪問客:
言葉に表すのは難しいんですよ、もうとにかく一緒にいて、幸せな気分になるところが好きです。幸せそうですか?幸せです!
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白と黒と茶色の3色からなる三毛猫。今、この三毛猫に関するあるプロジェクトが話題になっている。
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訪れたのは九州大学。
プロジェクトのスタッフ:
三毛猫の遺伝子を探索するプロジェクトをやっています
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ネコが何色になるかは染色体上の遺伝子で決まる。オスはXとYの染色体、メスはXとXの染色体を持っていて、黒と茶色を決める遺伝子はXだけにある。
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このX染色体が2本あるメスだけが、黒と茶色が同時に現れる可能性があり、三毛猫として生まれるのだ。
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しかし染色体上のどの遺伝子が三毛猫の毛色を作っているのかは不明で、その遺伝子の実体については、今もなお謎のまま。その長年の疑問を解明すべく、今回「三毛猫遺伝子探索プロジェクト」が立ち上がった。
モットーは「ネコに負担をかけない」
分子生物学や遺伝学が専門の佐々木裕之名誉教授がリーダーとなり、そのほか生化学や細胞生物学が専門の研究者などが集まっている。
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共通点は「ネコにぞっこん」だということ。
九州大学・佐々木裕之名誉教授:
ネコ好きのメンバーが集まっています
プロジェクトのスタッフ:
噛まれても、引っかかれても、抱っこしたくなるというか、うちでも3代目ですね
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しかし、研究室を見渡してもネコは見当たらない。
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九州大学・佐々木裕之名誉教授:
われわれの気持ちとしては、ネコの研究はするんですけど、できるだけネコちゃんたちに負担をかけたくない。なので針を刺したりとか、いろいろ組織を集めたりというのは、最低限にしようと
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ネコ好きが集まるプロジェクトだけに、モットーは「ネコに負担をかけない」なのだ。
CFは好調 ネコ好きの間で支援の輪
プロジェクトでは、すでに動物クリニックから手術や検査などの過程で得た血液や組織を回収。
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ゲノム解析を行った結果、これまでに毛色を決める司令塔となる有力な遺伝子をほぼ特定していて、今後は培養細胞などを使ってDNAやタンパク質などの働きを調べながら、証拠を固める作業を行っていく。
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ネックとなったのは、資金繰り。プロジェクトでは、研究費をクラウドファンディングで募ったのだが、募集を始めて1カ月ほどで目標額の500万円を超え、1,000万円近くが集まったという(2023年1月30日現在)。
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寄せられた応援のコメントも400件以上。ネコ好きの間で支援の輪が広まっているのだ。
九州大学・佐々木裕之名誉教授:
もう、ずっと前から、いつかやりたいなと思っていました。楽しいです、めちゃめちゃ楽しいです
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佐々木名誉教授は、遺伝子の解析はネコだけでなく、人間の健康や医療にもつながる基礎的で重要な研究だと話す。
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九州大学・佐々木裕之名誉教授:
中学生とか高校生くらいの人に、もっと生物のこととか、そういう基礎的な科学に興味を持ってもらいたいなというのもあります。いろんな大発見って、そういうすごく基本的な興味から生まれてくることが多くて、ノーベル賞の多くもそうやって生まれてきました。人類の将来の飛躍のためにも、そういう基礎的なことに興味をもってもらえたらなと思います
※クラウドファンディングはすでに締め切り
(テレビ西日本)