連日降り続く雪によって、タイヤのスタックやスリップ事故など車のトラブルが相次いでいる。今季最強寒波が襲来した1月25日は、ロードサービスなどの対応にあたる日本自動車連盟・JAFへの依頼件数は前週の約5倍に。対応に追われるJAFに密着した。

車のトラブル多発… 相次ぐJAFへの依頼

1月30日午前8時ごろ、路面に雪が積もっていた新潟市中央区。

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JAF新潟支部 坂井潤 班長:
お待たせしております。到着時間のご連絡なのですが…

電話を受けていたのは、ロードサービスなどの対応にあたるJAFだ。

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
「普段使っている農道に除雪が入っていなくて、はまってしまったので、引き出してくれ」という依頼

隊員は午前8時半の出動時間と同時に、雪でタイヤがスタックしたという新潟市西区の現場へ。

「自力での脱出が難しい」との依頼で急いで向かったが…

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
だいぶ引っ張ってもらったんですかね?ありがとうございました。向こうにいたんですか?

近所の人:
200mくらい先

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
新潟の人は、みんな優しいので、近所の人が手伝ってくれた

隊員が到着したときには、すでに近所の人などによって無事に抜け出せていた。

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
(依頼者へ)よく通る道ですか?冬場はちょっと避けたほうがいいかもしれませんね。吹きだまりになっていたりしますので

一段落したのも束の間。坂井さんのもとには、矢継ぎ早に依頼が届く。

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
「東区で、雪で見えない縁石に乗り上げた」ですね

すぐに次の依頼が
すぐに次の依頼が

JAF新潟支部には、今シーズン最も強い寒波が襲来した1月25日、ロードサービスなどの依頼が1週間前に比べて5倍ほどに。スタックやスリップ事故のほか、寒さによりバッテリーが上がってしまったなどの依頼が多いという

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
タイヤ止めが雪の影で見えなくて、その後ろまで下がってしまった。上りの傾斜が若干あるので、タイヤが雪で滑って上れない

アパートの駐車場から出られなくなった車…

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
(依頼者へ)ゆっくりいきますので、ハンドルは多少とられても、まっすぐ握っておいてください

けん引車で引き上げ、無事に脱出することができた。

けん引車を使って脱出
けん引車を使って脱出

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
今回は1週間くらい雪が続いているので、ずっと忙しいまま。朝から夕方で多いときは、一日7~8件対応するときもある

冬は「バッテリー」にも注意が必要!

10分ほどで作業を終え、すぐに次の現場へ。

記者リポート:
西区・東区の現場が終わって、作業車は再び海沿いを通って、西区へと向かっています

西区の海岸沿いでは、雪の積もった砂浜で車がスタック。抜け出せなくなっていた。

依頼者:
路肩に止めようとしたら、たぶんスタックしちゃった。いつもお世話になっているので、ありがたい

こうしたスタックなどの事故に加えて多いのが、バッテリーに関する依頼。

気温が低いとバッテリーの性能が落ち、電力の消費量が増えることから、使用期間が2~3年を超えたバッテリーや、一定期間運転していない車のバッテリーは上がりやすい状態になっているという。

こうした事態を防ぐためには、バッテリーを定期的に点検することや、車を降りるときにルームライトが点灯したままになっていないか確認することが重要だ。

「急がば回れ」で雪の事故回避を

一方で、雪の事故を避けるため、坂井さんは道の選び方に気を付けてほしいと話す。

JAF新潟支部 坂井潤 班長:
普段、近道として使っているような田んぼの真ん中とか車の通りが少ない場所というのは、除雪が遅かったり、除雪が入らなかったりすることもある。やはり、「急がば回れ」ということで、冬場は大きい道や車通りの多い道を選ぶほうが賢明だと思う

事故を起こさない・巻き込まれないためにも、雪が降っているときや道路に雪が積もっているときは時間に余裕を持って行動することが大切だ。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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