次々と明らかになる、連続強盗事件の“闇”。
一連の事件では、実行役の多くが、SNSの「高額バイト」に応募した人たちだったとみられている。

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その実態を探るため、報道局のスタッフは、“高額バイト”をうたう投稿に連絡してみた。

「2週間で、だいたい50~60万円は余裕でたぶんいける」「100万円とかいく可能性も全然あるので」

この接触により、実際の勧誘手口が明らかになった

「捕まらない方法で」詐欺と明言…取材と明かすと態度一変「覚えとけよ」

「高額の報酬」につられ、犯行グループに加わったと見られる連続強盗の実行役たち。

スタッフがSNSで「高額バイト」を検索してみると、5000件以上がヒットした。

“高額バイト”で検索すると5000件以上がヒット。「ブラック案件」と明言するアカウントに連絡してみる
“高額バイト”で検索すると5000件以上がヒット。「ブラック案件」と明言するアカウントに連絡してみる

「ブラック案件 日当200,000 (20万) 警察対策もしっかりしてます」

このアカウントに「どんな仕事なのか」とダイレクトメールを送ると、早速返信があった。

メールを送ると早速返信が
メールを送ると早速返信が

相手(メール):
年齢、お住まい、職業お聞きしても よろしいですか?

さらにやりとりを続けると、秘匿性が高いとされる別の通信アプリ「テレグラム」への移行を求められた。そしてそのアカウントに連絡したところ、相手から電話がかかってきた。

「もしもし?」

電話に出ると、男が告げた仕事は、特殊詐欺のいわゆる“受け子”だ。

スタッフ:
銀行とかのATMでお金をもらうということなんですね?

特殊詐欺の受け子を告げられたスタッフ。「ATMでお金をもらうということ?」と聞くと、違法行為と明言
特殊詐欺の受け子を告げられたスタッフ。「ATMでお金をもらうということ?」と聞くと、違法行為と明言

男:
そうですね、それはもう詐欺になります

男は違法行為だと明言した上で、こう話した。

「捕まらない方法でやっている」という男。カメラがあっても「マスクをしていれば問題ない」とキッパリ
「捕まらない方法でやっている」という男。カメラがあっても「マスクをしていれば問題ない」とキッパリ

男:
キャッシュカードの引き出しというのは、捕まらない。一般的に考えたら犯罪なので捕まるが、ウチは捕まらない方法でやっているので。

スタッフ:
(ATMには)カメラがあるじゃないですか?

男:
マスクしていれば大丈夫です。

その上でちらつかせたのは、高い“報酬”。

2週間で50~60万円は余裕、と話す男
2週間で50~60万円は余裕、と話す男

男:
2週間でだいたい50万~60万円は余裕で、たぶんいける。ワンチャンス100万円とかいく可能性も全然あるので。

ここでスタッフは、身分を明かした。

スタッフ:
僕、フジテレビの報道局の人間です。

男:
はい、はい。

スタッフ:
実はいま取材していて…。

男:
言っとくけど音声使うなよ。許可ないと(放送に)のっけたらあかんやろ。

スタッフが身分を明かすと男の態度が一変。「許可ないと放送にのせたらあかんやろ」という男に告げる
スタッフが身分を明かすと男の態度が一変。「許可ないと放送にのせたらあかんやろ」という男に告げる

スタッフ:
公益性との問題で放送できますよ。

激しい口調でスタッフを脅す男
激しい口調でスタッフを脅す男

男:
(放送)やったらお前覚えとけよ。

これまでとはうって変わり、激しい口調でスタッフを脅すと、電話を切った男。この直後、男とのやりとりは、テレグラムの機能によって自動削除された。

(「イット!」1月30日放送より)