全国で相次いでいる強盗事件。犯行の指示をする「ルフィ」と名乗る人物が、フィリピンに滞在している可能性があることが分かった。

「ルフィ」「キム」「ミツハシ」…同一人物か

2022年10月、東京・稲城市の住宅で発生した強盗致傷事件で、26日、真坂怜斗容疑者(23)が逮捕された。稲城市の事件で逮捕されたのは、これで7人目だ。

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逮捕された7人は、ツイッターの闇バイトの募集を通じて集まったとみられ、「ルフィ」「キム」「ミツハシ」を名乗る人物が、SNSで犯行を指示していた疑いがあるという。

しかも、犯行グループの携帯電話のやりとりの中で、ルフィが「俺が三ツ橋だ」とメッセージを送っていたこともあり、指示役は同一人物で、複数の名前を使っている可能性が出てきた。

“フィリピンの収容所から指示”の可能性

逮捕された男の一人は「指示役のルフィとは会ったことがないが、普段、ルフィはフィリピンにいて、日本には帰ってこないとも聞いている」と話す。

捜査関係者によると、ルフィと名乗る人物は、通信アプリの複数のアカウントを使って実行役を募集し、フィリピンから指示したとみられている。
そしてその人物は、マニラにあるビクタン収容所にいる男の可能性があるという。

フィリピンの収容所とはどんな場所なのか。
番組で入手した、ある収容所の内部写真を見ると、囚人たちが密な状態で横たわっている。このような場所から、ルフィと名乗る人物が指示を出しているのか。

海外からの指示には“逮捕されるリスク”が関係しているという。
フジテレビの平松秀敏解説委員は、「特殊詐欺グループは、海外、特に東南アジアを拠点としているグループが多い。逮捕されるリスクが国内よりも低いから」と指摘する。

「おふくろは痛かっただろう、怖かっただろう」

指示役のルフィは、東京・狛江市の住宅で大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件でも関与が疑われている。

亡くなった大塩衣与さん
亡くなった大塩衣与さん

大塩さんの子どもが、今の心境を語った。

大塩衣与さんの息子:
本当におふくろは痛かっただろうし、怖かっただろうし、それは事実だろうけど

犯行現場となった2階建ての住宅は、各階で物色された跡があり、大塩さんは居住場所ではない地下で見つかったという。警察は、犯行グループが大塩さんに金品がある場所に案内させていた可能性があるとみて捜査している。

警視庁は、狛江市の事件に関してもルフィが関連している可能性があるとみて調べている。

(「イット!」1月26日放送より)