行動制限のない3年ぶりの年末年始。会食の機会が増え「正月太り」したという人も多いのではないだろうか?ダイエットといえばすぐに運動が思い浮かぶが、専門の医師に聞くと「食事」が何より大切だという。
糖質制限をテーマに、効果的なダイエット方法を聞いた。

専門の医師に聞く 現代人はなぜ太る?

ダイエット方法について教えてくれたのは、福井・あわら市の木村病院ヘルスケアセンター長、木村加奈子医師。このセンターでは、保険適用外の診療でダイエットのための食事指導を行っている。現代の日本人の食生活は、糖質過多で太りやすいという。

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木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
1日の適正な糖質摂取量は250~300グラムと言われている。3食、ご飯1杯をしっかりと食べてしまうと、それだけである程度の糖質量になってしまう。また、ラーメンや菓子を捕食で食べると、糖質摂取量はオーバーしてしまう。現代人のほとんどが糖質過多状態になっている

糖質の過剰摂取はなぜ太りやすい?

糖質を摂取すると体内の血糖値が急上昇し、その血糖値を下げるため、体内ではインスリンというホルモンが出る。インスリンの作用によって糖が脂肪に変わり、脂肪が貯蓄されるというメカニズムになっているという。

そこで大切なのが、糖質の摂取を適切な量にすること。

木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
1食分の適切な糖質量は、自分の拳1つ分くらいが目安。それをよくかんで、ゆっくり食べることが大切になる

木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
また、糖質の吸収は食物繊維を先にとることによって緩やかにすることができるので、食物繊維を先にとったあと、適度な糖質をとることをお勧めしている

糖質制限の注意点やオススメ食材は?

ダイエットの食事というと、脂質や油を控えるイメージがある。しかし、糖質を制限する場合、脂質はある程度摂取した方がいいとされている。

木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
糖質制限は糖質さえ制限すればいいので、たんぱく質や脂質はある程度摂取することができる。空腹感を感じにくいダイエットになるので、比較的長続きしやすい

木村医師のオススメ食材は、食物繊維が豊富に含まれている「海藻」。また、「魚」もタンパク質が豊富で、脂質も健康にいい成分が含まれているため、糖質制限の食事に適している。

一方、糖質は体の活動のエネルギー源にもなるため、運動量が多い人は、過度な制限には注意が必要となる。

木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
アスリートや成長期の子どもは、過度に糖質を制限すると筋肉量が減ったり、発達の妨げになることもある。また、糖尿病の治療薬を内服している人は、薬とのバランスもあるので過度な制限は控えた方がいい

最後に、より効率的に脂肪を落としたい人へのアドバイスを聞いた。

木村病院 ヘルスケアセンター長 木村加奈子医師:
ダイエットは食事8割、運動2割なので、食事を調整したうえで、なるべく歩いたり階段を使ったりして、日々の活動量を増やすのが有効的。

正月についてしまった脂肪を減らすためにも、日々の食生活を見直してみてはいかがだろうか?

(福井テレビ)

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