福井県内でも早生のハナエチゼンの収穫が始まった。店頭には、さっそく新米が並び始めているが「令和の米騒動」が勃発した2024年よりも高値となっている。

新米は…2024年よりも1700円高く販売
福井・坂井市にあるスーパーセンターPLANT2坂井店を訪ねると、コメ売り場には新米の袋が積まれていた。1週間前からハナエチゼンの新米が売り出されているという。
価格はというと…5キロで税抜き4180円。2024年の新米価格よりも約1700円高くなっている。
ところが、意外にも売れ行きは順調だという。須藤正人店長は「例年並みで売れている。新米を待っていた人もいて、買っていく客も多い」と話す。

10キロ袋には手が出ない?
コメの高値が続き、2024年産のコシヒカリは4000円前後で売られる。こうしたこともあり、店側は、買い物客がハナエチゼンの新米の価格を特別高くは感じていないとみている。
一方で、客が買い求めやすいよう、10キロではなく、5キロ単位で販売する工夫をしている。
須藤店長は「10キロのコメが8000円程になってしまい、今まで30キロの玄米を買うような価格になってしまったので、小分けにして5キロずつ買っていく客が多い」と話す。

「流通量が増えても価格は下がらないのでは」
9月には、県産米の主力であるコシヒカリが新米として店頭に並び始める。
予想されるコシヒカリの価格について須藤店長は「5キロのハナエチゼンと5キロのコシヒカリでは300円~400円の価格差で高くなってくる」と予想する。
県内では20日頃にはハナエチゼンの出荷が本格的に始まり、多くのスーパーなどの店頭に新米が並び始める見通しだ。

ただ、県内の卸売業者は、既に業者間で新米の奪い合いが起き、農家から高値で買い取っているため「流通量が増えても価格が下がることはなさそうだ」という。
新米は出始めたものの、高値傾向は続きそうだ。