アメリカのチョコレートブランド「M&M’S」は23日、おなじみのカラフルなキャラクターの使用を見合わせると発表した。

一部のキャラクターはかつて「セクシーすぎる」として紆余曲折を経たが、今回は政治的な側面が浮き彫りになっている。

M&M’Sはツイッターに「去年、愛されているキャラクターを少し変え、誰も気づかないと思ったが、キャンディーの靴でさえ、分断を生むことがわかった」と投稿した。

キャラクターのうち、緑色と茶色のキャラクターは一部から「セクシーすぎる」などと指摘を受け2022年、履いている靴をそれぞれ「ヒールのブーツ」から「スニーカー」に、「ピンヒール」から「太いヒール」に変えていた。

「ハイヒールのブーツ」から「スニーカー」に変更
「ハイヒールのブーツ」から「スニーカー」に変更
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「ピンヒール」から「太いヒール」に変更
「ピンヒール」から「太いヒール」に変更

また、最近もパッケージに「現状をひっくりかえす女性を支持する」と書かれた商品に、キャッチコピー通り、キャラクター逆さまに印刷して起用していた。

「現状をひっくりかえす女性を支持する “Supporting Women Flipping the Status Quo”」と書かれた商品
「現状をひっくりかえす女性を支持する “Supporting Women Flipping the Status Quo”」と書かれた商品

共和党寄りのフォックス・ニュースの司会者タッカー・カールソン氏などはこうした企業がWOKE=「社会的不正に高い問題意識を持つ」ことを揶揄し、「意識過剰だ」と批判していた。

ニューヨークのタイムズスクエアの店舗の買い物客からは賛否両論の声が聞かれた。

「フォックス・ニュースが取り上げていたのは知っていたが、ちょっと滑稽だと思うし、ある意味M&M’Sがそれに反応したのも笑える」「色んなことがそういう方向になっているので驚かない。正直いいことだと思う」

M&M'Sはキャラクターの使用中止は無期限だとしているが、議論の火付け役のフォックス・ニュースは早速、「不健康な商品なくせして、キャラクターの魅力をなくし、自分たちにとって政治的に正しくあろうとしている」と攻撃の手を緩めていない。

国際取材部
国際取材部



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