春節直前、人気旅行先マカオには多くの中国人
17日、マカオの繁華街にある路地では、多くの人がひしめき合っていた。道を埋め尽くす人の大半は、旅行中の中国人だ。
この記事の画像(14枚)マカオはタイなどと並び、春節での人気旅行先。水際対策が緩和されて、観光地にはにぎわいが戻ってきている。
マカオ名物の一つ、「カレーおでん」を売る店には、既に多くの中国人が大挙していた。
カレーおでんを売る店の店主:
3年間耐えて、やっとこんなにいっぱい人が戻ってきた。良かった。
カジノがあることも中国人に人気の理由だという。
“震源地”武漢は“日常”に
ゼロコロナ明けの春節で羽を伸ばす中国人の姿があちこちで目に付くなか、FNNの取材班は湖北省・武漢に向かった。
武漢は、かつて“新型コロナの震源地”とも言われた街だ。
3年前にロックダウンされた武漢の鉄道駅周辺は多くの人でにぎわい、すっかり“日常”を取り戻していた。
3年前は突如、駅が封鎖されるなどロックダウン。
2年前は、ある程度人出が戻りつつも、駅の往来には厳重なチェックが必要だった。
しかし17日午後2時頃には、人々が駅を自由に行き交う様子が見られた。これから帰省するのか、キャリーバッグの上に大きな荷物を載せる人の姿もあった。
武漢市民からは「今は規制がほぼなくなり、コロナ前に戻ったようです」、「新しいコロナ株が入ってきて心配です。マスクを着けたり、免疫をつけて防ぐしかありません」という声が聞かれた。
新たな変異株の流入を心配する人がいる一方で、ノーマスクの人や、すぐ隣に人がいる状況で食事をする人も見受けられた。
中国総人口は約85万人減少…コロナ禍による影響も指摘
こうした中、中国国家統計局は17日、2022年末の中国の総人口が2021年と比べて約85万人減ったと発表した。
中国の人口が減少するのは、1961年以来61年ぶりだ。この人口減少について、一部では少子化に加え、コロナ禍による影響も指摘されている。
街では「若者にとっては仕事のストレスもあるのに、子供を育てるのは大変」という声が聞かれた。
一方、SNSには批判的な書き込みもあった。
「(国民を)まともに人間扱いしていないから当たり前よ」
「コロナ政策が緩和されたので次の1年間はもっと(人口が)マイナスになる」
中国のゼロコロナ終了がもたらす影響に、今後も注目が集まりそうだ。
(「イット!」 1月17日放送)