静岡・牧之原市で16日、40代の女性が刃物で刺され、死亡する事件が起きた。

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殺害したとして身柄を保護されたのは、死亡した女性の娘。中学1年生で年齢は13歳だ。

きっかけは“スマホトラブル”か

事件のきっかけは、スマートフォンの使い方をめぐる親子間のトラブルだった可能性があることが分かった。

「家族が刺された」と110番通報が寄せられたのは、16日午後11時50分頃のことだった。

通報を受け、警察が牧之原市内の住宅を訪れたところ、40代の女性が室内で倒れているのを発見。

女性の体には刃物による複数の刺し傷があり、搬送先の病院で死亡が確認された。

警察は、その場にいた13歳の娘が殺害に関与した疑いがあるとみて、身柄を保護した。

中学1年の娘(13)はその後の調べに、事の発端を「スマホの件で話し合っていた」と話しているという。

スマホの使い方をめぐって起きたとみられる事件。同世代の子どもがいる家庭でも火種になるという。街で話を聞くと、こんな声があがった。

「殺人とまでなると考えられないですけど、火種になるスマホをめぐってのトラブルというのは、どこにでもあることだと思うので、何かのかけ違いなのかな」(14歳の娘がいる40代女性)

「(親に)めっちゃふてくされた顔してね。早く(友達にメールを)返さないとダメっていうのは特にないけど、その時期(中学時代)は『早く返そう』『来たから早く返そう』みたいな。中学生、高校生の頃は、(友達への返信は)スピード勝負、スピードしかない」(20代女性・社会人)

近所の人の話では、亡くなった母親と娘は、現場となった住宅に祖父と祖母の4人で暮らしていたという。

刑法の規定で14歳未満の子どもについては刑事責任を問えないため、警察は「法に基づき適切に対応する」としている。

「子のスマホを取り上げたことがある親は約6割」とのデータも

この事件について詳しいことについてはまだ分かっていないが、スマートフォンの使用をめぐってはこのようなデータがある。

小学生の親子を対象としたアンケートで、「子どものスマホを取り上げたことがある」親は60.7%いるという。主な原因はスマホの長時間の利用などとなっている。また、「その後、子どもとの関係が険悪になった」親は44.6%いるという。

スマホの件は、“ある一面”なのかもしれない。日頃の親子関係はどうだったのか、なぜこうした事件が起きてしまったのか、真相解明が待たれる。

(「イット!」 1月17日放送より)