天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは、今年も、きょう元日に行われる「新年祝賀の儀」に臨まれる。成年皇族として迎えられる2度目のお正月。1年ぶりのロングドレス姿にも注目が集まりそうだ。

2度目の「新年祝賀の儀」

おととしの12月1日に二十歳になり、成年皇族の仲間入りをされた愛子さま。元日のきょう、午前10時から、皇居・宮殿で、両陛下が、岸田総理大臣や衆参両議長、各国の駐日大使などから新年の挨拶を受けられる「新年祝賀の儀」が行われる。

去年の「新年祝賀の儀」
去年の「新年祝賀の儀」
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愛子さまは背筋を伸ばし、緊張した様子だった
愛子さまは背筋を伸ばし、緊張した様子だった

陛下の国事行為であり、両陛下や皇族方が勲章を着用し、最上級の正装で臨まれるこの儀式。去年は愛子さまにとって初めての公務となり、背筋を伸ばし、少し緊張した表情で出席されていた。

3月に行われた成年に当たっての記者会見で、愛子さまは「新年祝賀の儀」を振り返り、「初めてのことばかりで緊張もございましたし、これまで両親から話を聞くだけであった行事に自分が参加しているということには少し不思議な心持ちがいたしました」

愛子さまは、記者会見で、新年祝賀の儀について振り返られた(去年3月17日)
愛子さまは、記者会見で、新年祝賀の儀について振り返られた(去年3月17日)

「自分が成年皇族の一員であるという自覚が芽生え、個々の行事に責任感を持って臨まなければならないと感じた瞬間でございました」と述べ、緊張や身の引き締まる思いを感じたことを率直に明かされていた。

きょうは2度目の出席なので、式次第などを改めて確認の上、去年の経験を思い起こしながら万全の準備で松の間に立たれることになるだろう。

今年もティアラの着用はお控えに

成年の際に大きな注目を集めた愛子さまのティアラ姿。コロナ禍を考慮して新調せず、陛下の妹で愛子さまにとってはおばにあたる黒田清子さんから借りられたティアラは、穏やかに微笑まれる愛子さまの頭上で品格ある輝きを放っていた。

成年皇族の儀式に臨まれる愛子さま(おととし12月)
成年皇族の儀式に臨まれる愛子さま(おととし12月)
愛子さまは、黒田清子さんに借りたティアラを着用し、行事に臨まれた(おととし12月5日)
愛子さまは、黒田清子さんに借りたティアラを着用し、行事に臨まれた(おととし12月5日)

例年、「新年祝賀の儀」には、皇后さまをはじめ女性皇族方はローブデコルテという最も格の高いロングドレスにティアラを着用して臨まれるが、一昨年、去年に引き続き、今年も着用を控えられることになった。宮内庁によると、感染者数が多い状況が続くコロナ禍を考慮した両陛下の判断だという。

1年ぶりのドレス姿 今年は2日連続

大学3年生の愛子さまは学業優先なので、ドレス姿で臨む平日の宮中行事には出席されていない。週末などにロングドレスで参列されている宮中祭祀は取材や撮影が無く、飲食を伴う宮中晩餐会などもコロナ禍で行われていないため、愛子さまのロングドレス姿を拝見出来るのは去年の元日以来1年ぶり。

11月21日撮影(皇居・車馬課主馬班厩舎)宮内庁提供
11月21日撮影(皇居・車馬課主馬班厩舎)宮内庁提供

今年もティアラは無いものの、1年ぶりのローブデコルテ姿となるほか、明日3年ぶりに実施される「新年一般参賀」も、「デイドレス」と呼ばれるロングドレス着用の行事で、愛子さまは初めて出席されることになっている。

コロナ禍以降初めての一般参賀は、密集を避けるため、事前応募で抽選に当たった人しか会場に入れないが、宮殿のベランダに立ち、両陛下の隣で集まった人たちに手を振られるご様子は、ニュースやこちらのオンラインサイトで詳しく紹介していく予定だ。この正月は、2日連続となる愛子さまのドレス姿にも注目してみたい。

(フジテレビ社会部・宮内庁担当 宮﨑千歳)

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社会部
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今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
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宮﨑千歳
宮﨑千歳

天皇皇后両陛下や皇族方が日々取り組まれる様々なご活動をより分かりやすく、現場で感じた交流の温かさもお伝えできるような発信を心がけています。
宮内庁クラブキャップ兼解説委員。1995年フジテレビジョン入社。報道局社会部で警視庁クラブなどを経て、2004年から宮内庁を担当。上皇ご夫妻のサイパン慰霊の旅、両陛下の英エリザベス女王国葬参列などに同行。皇室取材歴20年。2児の母。