テレビ新広島のてっちゃん・野川諭生アナウンサーが良縁を求めてやってきたのは、のどかな田園風景を走るJR福塩線。鉄道ファンの聖地ともいえる廃線跡や、2023年が良い年になりそうな開運グルメも登場！
ふかふか？枕木の遊歩道
広島県にあるJR福塩線は、福山駅と三次市の塩町駅を結ぶ鉄道路線。福山と塩町の頭文字を取って「福塩線」だ。
野川アナ：
府中市の河佐駅です。こぢんまりといい感じの駅舎ですね
実は、河佐駅のすぐ近くに鉄道ファンの憩いの場があるという。JR福塩線の河佐駅と備後三川駅の間は八田原ダムの建設によって1989年に線路が付け替えらたため、廃線になったルートが今は遊歩道になっている。
福塩線の駅看板のオブジェが並ぶ遊歩道。よく見ると、鉄道ファンにはたまらない秘密が！
野川アナ：
遊歩道に敷かれているのは”枕木”ですね。若干クッション性が感じられて、歩くには枕木が良い効果を発揮していると思います
人造湖の底に沈んだトンネル
枕木の遊歩道を列車になった気分で歩いていると、目の前に八田原ダムが見えてきた。
そして、続く鉄橋には線路の痕跡も残っている。
野川アナ：
昔、ここを福塩線の蒸気機関車や気動車がガタゴトガタゴト走っていたわけです。そこを今、私が歩いてる…
伝わりませんか？この興奮が！
スタッフの誰にも共感してもらえない興奮を胸に進む野川アナ。すると、廃線跡の線路とノスタルジックなトンネルが見えてきた。線路はトンネルの前で切れている。
野川アナ：
このトンネルの先が八田原ダムの人造湖・芦田湖です。私、廃線跡を巡るのが大好きでして。かつて、ここを通っていろいろなものが運ばれていた路線がもう使われていない。一つの物語が終わったような。でも目の前にはトンネルがあって、まだ先に進めそうなのにふさがれていて通れない。トンネルの先は湖の底…
エモくないですか？
鉄道ファン憧れの備後矢野駅へ
廃線跡を堪能したところで、福塩線に乗って2駅先の備後矢野駅へ向かう。
野川アナ：
この1両編成の列車は、面白いことに整理券式になっています。整理券を取ると乗った駅の名前が記されていて、降りるときに清算する仕組みです
野川アナ：
河佐駅を出て塩町方面へ向かっています。速度25キロ制限のエリアで、ちょっと勾配になっているんですね。列車がのぼっていきます。ここは慎重に進むところですね
そこへ突然、唸るような汽笛が鳴った。その瞬間、野川アナの目の輝きが増し、マスク越しにうれしそうな表情がこぼれた。
野川アナ：
いい音がしましたね！制限解除の標識を過ぎたので「ここからスピードを上げて、のぼり坂を走りますよ」という汽笛です。列車が唸りをあげているのがわかります
のどかな景色を見ながら備後矢野駅に到着。実はここ、鉄道ファン憧れの駅の1つ。
野川アナ：
趣のある駅舎で、待合がいいですよ。おばあちゃん家の最寄り駅って感じですよね
この駅には71歳の名物駅長がいる。声に張りがあってパワフルな駅長・里武三さんだ。
1983年に備後矢野駅が無人駅となり、廃れていく様子を見た里さん。なんとか駅を活性化して守りたいと33歳の頃、駅長に就任した。
縁起の良い”名物” その横を…！
駅長になったと同時に、里さんが備後矢野駅で始めたことがある。それは…
備後矢野駅 駅長・里 武三さん：
お待たせしました！福縁阡（ふくえんせん）そばですよ
野川アナ：
うわー！ありがとうございます。見た目からして美しいですね。ずっと憧れていた蕎麦と対面できました
なんと、駅舎で食堂を始めたのだ。
開業当時から出している名物「福縁阡そば」は、この駅がいろいろな人との縁をつなぐ場所になればという思いを込めて、”福塩線”をもじったネーミング。値段はご縁（5円）を3つ連ねた555円。さらに、赤白緑の丸餅は円（縁）が重なるようにのせている。
備後矢野駅 駅長・里 武三さん：
丸餅3つは田舎ならではの自然の味で、よもぎ・きび・梅。田舎の良さを出すってことで。蕎麦も地元で作られたものです
野川アナ：
いただきます。蕎麦は香りがしっかり立って、もちもちですね
おいしそうな音を立てて蕎麦をすする野川アナ。そこへ、食堂のすぐ横を福塩線の列車が走り、目の前で停車！鉄道ファン憧れの場所といわれる理由はこのロケーションにあった。
2023年の良縁を願って、福塩線巡りを満喫。そのご利益はいかに…？
「びんご矢野駅食堂」へ行く際にはお電話を。
電話0847（62）2138 営業時間10:00～16:00 定休日：月・火・水
（テレビ新広島）
