旧統一教会の問題で、教団側が厚労省の質問に回答拒否をしていたことが明らかになった。

旧統一協会では子どもがいない信者に、別の信者の子どもを養子として紹介していたケースが明らかになっている。

この記事の画像(8枚)

教団が公開した動画では、次のような発言がなされていた。

信者向け動画:
天から子宝の恵みを受けた祝福家庭は、その恩恵を子女の授からない祝福家庭にも、子女を分かち合う使命と責任があります。

こうした教えもあってか、旧統一協会では1981年からこれまで、745人の養子縁組が行われている。

養子縁組のあっせんは2018年4月以降、都道府県の許可を取る必要がある。教団側は2018年以降、養子縁組は31件あったとするが「あっせんはしていない」と主張している。

厚労省の質問書に教団は回答拒否

これに対し、厚労省は法律違反の有無を判断するため、これまでに2回質問書を送っている。

しかし、2回目の質問書に教団は半数以上「回答拒否」をしていた。

この質問書では、養子縁組によって親となった人の氏名や生年月日、所属する教会名、教会が所在する市区町村名などを尋ねている。これに対し、教団側は「プライバシーに関わる」として回答を拒否した。質問内容に不満があったようで厚労省に対して抗議文も2枚送ったという。

「人の命が関わっていることに…」元2世信者は怒り

こうした教団の対応について、6人きょうだいのうち2人が養子に出されたという、元2世信者の小川さゆりさんはこのように話した。

小川さゆりさん(仮名):
子どもを(養子に)出すということが、まず私は組織的な関与がない限り、そんな決断が母にできたかと…。人の命が関わっていることに無責任に関与して、そしてまた責任をとらない。正直に話さないということはあり得ないなと思っています。

さらに小川さんは、教団の関与がなかったとは考えられない。法律に違反しているので許されない。といったことも話した。

(「イット!」12月20日放送より)