高知市土佐山地区にある、落ちそうで落ちない「ゴトゴト石」は受験生のゲン担ぎとして人気のスポット。この石が“動かなくなる”という悪質ないたずらが判明した。大事な御神体へのいたずらに地元住民は怒りを隠せない。

「ゴトゴト石」が“動かなくなる”事態に

地元住民:
ふざけんなという話、御神体なので

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住民が激怒したのは「ゴトゴト石」にされた悪質ないたずらだ。
直径2メートル、重さは5トン以上ある高知市土佐山桑尾地区のゴトゴト石は、大人3人がかりでどんなに押しても絶対に落ちない。

400年以上前から近くの滝に住む山姥(やまんば)が見守ってきたという伝説もある。地元の人が大切に見守り、いつからか受験生たちのゲン担ぎスポットになった。

中学受験生:
受験には落ちないでほしいという願いを込めて押した

しかし、受験シーズンを前にゴトゴト石に異変が起きた。

植田勝之さん:
本当はこう押すとちょっとずつ揺れ始めて、ゴトゴト動くが揺れない

11月28日に住民から連絡を受けた市の職員が確認すると、ゴトゴト石の位置がずれて上に傾いていた。現場にはジャッキなどの工具や軍手、袋が放置。さらに、石にはプラスチック製のバンドがまかれていた。

地元住民によると、木をかましジャッキを使って石を上に傾けたのではという。

植田勝之さん:
力士が押しても、もう押せない。機械を使わないと手前にも奥にもいかない

「いろんな人の思いがもったいない」

市は「悪質ないたずら」と断定し、11月30日には動かなくなったことを知らせる看板を設置。受験シーズンを前にゴトゴト石にしめ縄を取り付け、受験生を迎える準備をする矢先だった。

植田勝之さん:
どうしても受かりたい、どうしても受かりたいという思いをここに込める。神様を感じやすい接点、それをおろそかにする。やめてほしい。いろんな人の思いがもったいない

警察は現場の工具などを持ち帰り、事実関係の確認を進めている。地元住民は復旧方法を検討し「被害届を出すかは警察と相談して決めたい」と話している。

(高知さんさんテレビ)

高知さんさんテレビ
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