ドラマ「silent」は、耳が聞こえなくなった元恋人と再会した女性を中心とした人間模様を描いたラブストーリーだ。この人気ドラマをきっかけに、消防隊員が“手話”をいかした新たな取り組みを始めている。

障がい者の安心に

「誰1人取り残さない」…その決意の下、郡山消防本部では3年前から隊員が手話の研修を受け、耳の不自由な人をスムーズに救急搬送できるよう対応力を強化してきた。

郡山消防本部の手話研修
郡山消防本部の手話研修
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郡山消防本部・吉田武司さん:
現場で直接、聴覚障がい者の方とコミュニケーションが取れることで、より安心をして頂ける事に繋がるのではないか

郡山消防本部・吉田武司さん
郡山消防本部・吉田武司さん

ドラマをきっかけに新たな取り組み

郡山消防本部では、2022年11月から手話を交え火災への注意などを呼びかける動画の配信を始めた。そのきっかけとなったのが、ドラマ「silent」。 耳が聞こえなくなった元恋人と再会した女性が、現実と向き合いながら寄り添い、乗り越えていこうとするラブストーリーだ。

勉強の成果を動画に
勉強の成果を動画に

ドラマのヒットを追い風に、手話を使った救急の取り組みを知ってもらい、聴覚障がい者には防火への意識を高めてもらうのが狙い。

手話動画撮影の様子
手話動画撮影の様子

消防隊員に手話を指導する渡邉さんも、この取り組みに期待を寄せている。

郡山市障がい福祉課・渡邉ひろみ手話通話士:
火事の時にどういう風に動いていいかも分からないと思いますし、そういった時に消防職員からの”大丈夫”というような手話の声かけがあるだけでも、心強く感じると思いますし安心に繋がると思います。(聴覚障がい者が)こういったことを知る事で、日々の生活で気を付ける事が増えてくると思いますし、大事故とか火災に繋がらないように心構えも出来ると思いますので、すごく良い効果だと思います

郡山市障がい福祉課・渡邉ひろみ手話通話士
郡山市障がい福祉課・渡邉ひろみ手話通話士

救助・防火に手話を生かす

新たに撮影した動画は、郡山消防本部の公式ユーチューブチャンネルで順次アップする予定。

完成した動画
完成した動画

郡山消防喜久田基幹分署・蛭田崇孔さん:
この手話が、救急・救助など何らかの現場でいきてくれば良いかなと思います。障がいをお持ちの方にも、全員に火災予防を伝えられたらなと思います

郡山消防喜久田基幹分署・蛭田崇孔さん
郡山消防喜久田基幹分署・蛭田崇孔さん

通報システム導入も進む

郡山消防本部では、聴覚障がいがある人から通報を受ける際の対応も強化している。文字で救急要請などの通報ができる専用のアプリ「NET119緊急通報システム」を2年前から導入している。※消防本部に事前申請が必要
現在は、福島県内のほとんどの消防で導入されていて、このシステムを活用し救急・事故・火災などの対応にあたっている。

NET119緊急通報システム
NET119緊急通報システム

命を守る情報は、すべての人に届くものでないといけない。駆け付けた隊員と手話でコミュニケーションが取れたり、文字で緊急通報ができるということは、耳の不自由な人の安心にもつながりそうだ。
(福島テレビ)