島根・大田市の世界遺産・石見銀山に全国各地の有名シェフが集結し、グルメイベントが開かれた。ここでしか味わえない料理に、県内外から訪れた観光客が舌鼓を打った。
名を馳せる料理人が集結したグルメイベント「旅するひと皿」
食べる空間も料理の一部!流山すず季、鈴木宏富(千葉)。
流山すず季・鈴木宏富さん:
この建物が一皿だと思ってもらえれば
揚げて素材の味を高める!天風良にい留、新留修司(愛知)。
天風良にい留・新留修司さん:
素材を活かすというか持っている味を高めていく
一皿に思いを込めて!流しのイタリアンシェフ、岸本恵理子(東京)。
流しのイタリアンシェフ・岸本恵理子さん:
何百皿も用意するけど、食べてもらう人にはその日の一皿なので思いを込めて
地元食材の良さを広める!ル・レストランハラ、原博和(島根)。
ル・レストランハラ・原博和さん:
地元の食材をたくさん使って、今日だけの料理をできるだけ多くの人に召し上がっていただきたい
全国各地で名を馳せる料理人22人が集結したグルメイベント「旅するひと皿」。10月29日と30日に、世界遺産・石見銀山の中心地、大田市大森町の街並みを舞台に開かれた。
料理が提供されるのは、歴史的な風情が残る古民家や重要文化財の建物の中。このイベントのためだけに全国の料理人たちがコラボしてスペシャルメニューを作り上げた。
こちらは和食とフレンチの融合。シャリは松江産のきぬむすめ。大田産の煮アナゴを載せ、キュウリを使ったフレンチソースで仕上げた。イベントには、県内外から多くの観光客が訪れ、極上の一皿に舌鼓を打った。
大阪からの来場客:
びっくりした味でおいしかったです。こういうアレンジや想像がなかなかないと思う
岡山からの来場客:
東京でも食べられないものが石見銀山で食べられる。いい企画だと思います
客足減る石見銀山に再び賑わいを
2016年に続き、2回目となるこのイベント。地元の有志が中心となって人脈を頼りに料理人を集め、企業などからの協賛金と県や市の補助金を活用して開催にこぎつけた。
石見銀山「旅するひと皿」実行委員会・中田敏彦さん:
お客さんが遠のいている部分があったので、イベントを機に皆さんが少しずつ戻ってきてくださるきっかけになれば
石見銀山の入込客数は、世界遺産に登録された翌年の2008年に過去最多の約80万人を記録。その後は徐々に数を減らし、2021年はコロナ禍の影響もあり、わずか16万5,000人と登録前の水準も大きく下回る状況に。
それでもイベントが開かれた2日間は、食事を楽しんだ後に情緒豊かな街並みを堪能する大勢の観光客の姿があった。
石見銀山「旅するひと皿」実行委員会・中田敏彦さん:
少しでも継続できる方法を考えていきたい
世界遺産登録から2022年で15年。ここだけにしかないグルメイベントで石見銀山に賑わいを取り戻す。
(TSKさんいん中央テレビ)