棚田で有名な山形・大蔵村の四ケ村にある「鼻欠倉」に秋になると現れる「人面岩」があるという。「人面岩」は、限られた場所からしか見ることができない。

目は閉じ鼻が尖った「人面岩」

その岩は、四ケ村へと続く「土合トンネル」の真上にあった。
トンネルを抜け見上げると、むき出しとなった岩肌が見える。これが「鼻欠倉」だ。

土合トンネルの真上に見える「鼻欠倉」
土合トンネルの真上に見える「鼻欠倉」
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見ようによっては、「人の顔」に見えなくもないが…。

地元住民:
「この風景ですか? 人の顔には見えませんが…」と聞かれる。「どの方向から撮るんですか」という人には、こっち(横)からと答えている

横から撮った“決定的な写真”が、玄関に飾られていた。

地元住民:
夫が横から撮った写真

数年前に撮影された、真横から見た「鼻欠倉」は、人の“横顔”に見える。

閉じた目と尖った鼻が特徴的な“人面岩”
閉じた目と尖った鼻が特徴的な“人面岩”

目を閉じ、ツンと尖った鼻が特徴的で、冬に撮影された写真もあった。

ーー表情が違う?

地元住民:
違うね。私は写真しか見たことがない。雨や雪が降っても、見る方向によっても違う

夏は木が生い茂り、葉っぱが落ち始める秋にならないと、「人面岩」は姿を現さないという。

落葉が進むと“人の顔”がより鮮明に

「人面岩」は、限られた場所からしか見ることができない。
撮影ポイントに行ってみると、そこはやはり藪の中…。しかし、意外とすぐにその瞬間は訪れた。
色づき始めた木々の奥に、人の顔をした岩肌をはっきり捉えることができた。

藪の中から見えたのは…
藪の中から見えたのは…

口、鼻、そして閉じた瞳…。ちょこんと乗ったマツの木が、“リーゼント”のように見えなくもない。

そもそも鼻欠倉は、約1500万年前から700万年前にかけて海底に堆積した地層が隆起してできた岩山で、その後、地滑りを繰り返し、今の形になったと言われている。

日本の棚田百選の「四ケ村の棚田」と目と鼻の先にある鼻欠倉は2018年、山形県内で初めて「奇岩百景+」に登録された。

季節や見る角度によって表情を変える「人面岩」。大蔵村は、「落葉が進むと よりはっきり見ることができる。四ケ村の観光スポットとしてPRを強化していきたい」としている。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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