先進国が捨てた電子機器が日々、大量に運び込まれているガーナのスラム街・アグボグブロシー。

現地の若者たちは、有毒ガスを吸い込みながら電子ごみを燃やして中の貴金属を取り出し、わずかなお金に換えている。

電子ごみを用いて制作された長坂さんの作品
電子ごみを用いて制作された長坂さんの作品
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アートの力でガーナを救おうとしているのは美術家の長坂真護さん。

アフリカに行き着いた電子ごみを持ち帰り、作品を制作。アートを通じて、ガーナの現状を訴えている。

「このまま1000年後、人類を地球が容認する未来があるのであれば、人権と環境を無視した社会は成り立たない。

命の重さは同じなのに、数ドルで有毒ガスを吸いながら仕事をする人が世の中にいる。100億円集めて大きな投資をして、みんなでスラムをなくす」と長坂さんは活動の理由を語る。

目指すのは“スラム撲滅”の達成

「スラムにサステナブルな仕事を」と、長坂さんは電子ごみでつくったアート作品の売上で、現地にリサイクル工場をつくる計画を進めてきた。

専用の機械でプラスチックを破砕し再資源化へ
専用の機械でプラスチックを破砕し再資源化へ

スラムの若者たちを雇い、電子ごみのプラスチック部分を集め、専用の機械で破砕処理。

アグボグブロシーで初めてプラスチックの再資源化を成し遂げた。さらに、スラムの近くに農場をつくる計画も進行中だ。

そして長坂さん自身、初となる美術館での個展(上野の森美術館・2022年11月6日まで)も開催された。

個展に来た観客は「生半可な気持ちでできることではない」「作品を通して教えられた」と話した。

長坂さんは「“スラム撲滅”を達成するまでが僕の挑戦。『アグボグブロシーがかっこいい土地になったね』と言われるように。できるはず、絶対」と語った。

「フューチャーランナーズ~17の未来~」
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