3年後には、市場規模が5兆円になるという試算もある更年期症状・更年期障害。女性の“更年期”による退職などを半減することができれば、年間1.3兆円の経済効果があるという経産省の調査結果がある。

多くの人が悩まされる“更年期”について取材した。

ホルモンバランス変化による体調の不調

更年期(症状・障害)というのは、ホルモンバランスの変化による体調の不調のことを言う。女性の場合は、女性ホルモンが急減する閉経の前後、個人差はあるが45~55歳ごろと言われている。

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“更年期”は、女性だけにあるものではない。男性の場合は、30代から男性ホルモンが減少し始めて、40代ごろから症状が出始めると言う。ただ、女性より変化が緩やかで、気付かないこともあるそうだ。

“更年期”の症状には、身体的には「頭痛」「ほてり」「発汗」、精神的には「不安」「憂うつ」「イライラ」などがあると言われている。個人差はありますが、日常生活に支障が出るほどの症状の人もいる。

“更年期”チェックリスト

次の症状がみられる方は、“更年期”の可能性もある。個人差はありますが、それぞれ女性、男性に出やすい症状だ。「ほてり」や「イライラ」など、男女共通で出やすいものもある。

<女性>
・顔のほてり、手足の冷え
・怒りやすい、イライラする
・疲れやすい
・寝つきが悪い、眠りが浅い

<男性>
・ヒゲの伸びが遅くなった
・性欲の低下
・筋力の低下
・神経質になった

気づくことが大切

「更年期」は「思春期」と同じで普通のこと。まずは自分で更年期に気付くことが大切で、周りの理解が必要だ。

少しでも更年期障害かなと感じたら、深刻になる前に医療機関で受診するようにしてほしい。
女性は産婦人科、男性は泌尿器科など。あくまでもホルモンの問題なので、精神科ではなく、産婦人科や泌尿器科を受診してほしい。

“更年期”は誰もが迎えるものなので、正しく理解しみんなで乗り切っていく必要がある。 

 “更年期”が社会問題にならない理由は「言いにくいから」だと指摘する政治家もいる。タブー視することなく、社会全体で取り組んでいく必要がある課題だ。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月27日放送 記者:加藤さゆり)

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