約100年にわたり、大阪府政の舞台となってきた「大阪府公館」。老朽化のため取り壊しが検討されていることが分かった。歴代の知事が使った公館の歩みを取材した。

府庁に隣接 住居や執務の場所として

この記事の画像(10枚)

大阪府庁に隣接する大阪府公館は、1923年に建築された。鉄筋コンクリートとレンガを用いた2階建ての建物で、歴代の知事が住居や執務の場所として使用してきた。

横山ノック元府知事がPR活動をしたり、太田房江元府知事が表敬訪問を受けたりと、約100年にわたって府政の舞台となってきた公館。

2008年に就任した当時の橋下徹知事が住居としての使用をやめ、その後は会議などで活用されてきた。

耐震基準を満たしてない部屋も…老朽化が進む

2016年からは新たな観光スポットとして「もずやん」の執務室を設け、一般公開もされている(現在は新型コロナ感染防止のため中止)。

公館には応接室や会議室など14室があるが、30年前に増築された「大サロン」以外は耐震基準を満たしておらず、老朽化も進んでいるという。

そのため大阪府は、中の資料などを別の場所に移し、建物はいずれ解体することを検討しているということだ。

大阪府 吉村洋文知事:
資料の保管場所や倉庫になってますけど、まずは耐震性を備えたところに資料や倉庫等を移転する。安全性を確保する。撤去の方向性は方向性ですけれども、具体的にこの時期までにするというのが決まっているわけではない

また公館の周辺にある旧職員会館や旧議会会館、旧府営印刷所も、耐震性の問題から解体が検討されている。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月24日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。