鹿児島県を代表する農産物を県が指定する「かごしまブランド」。県内の農畜産物で2番目に「かごしまブランド」に指定されたのが「東串良のピーマン」で、2022年で指定から30年となった。
そこで、東串良のピーマンの魅力と農家直伝のおいしい食べ方を取材した。

昭和40年代から栽培が始まった「東串良のピーマン」

「かごしまブランド」指定30年の節目を迎え、盛大な祝賀会が行われた「東串良のピーマン」。市場関係者や生産者が、これまでのあゆみを振り返った。

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東串良町でピーマンの栽培が始まったのは昭和40年代から。日照時間の長さや温暖な気候を生かし、夏野菜のピーマンをハウスで栽培。かつては冬場のピーマンがとても珍しく、市場を全国に拡大させていった。

また、年に1度のピーマン祭りでは、収穫が終わったハウスを地域の人たちに開放していた。新型コロナウイルスの影響でこの3年間は開催されていないが、枝に残ったピーマンを好きなだけ持ち帰ってもらうユニークな祭りは人気だった。

ピーマンを栽培しているハウスを訪ねた。
現在「かごしまブランド」の「東串良のピーマン」は、東串良町を中心に、近隣の鹿屋市と肝付町のあわせて143戸が栽培している。
これまでに、自然災害や子供のピーマン嫌いなどの逆境と立ち向かって、30年の年月を乗り越えてきた。

さらに2022年は、原油価格の高騰が影響し、鹿児島県経済連の試算では、1kgあたりの生産コストが約50円上がるとされている。

JA鹿児島きもつき東串良町園芸振興会ピーマン部・下新原忍部長:
ここ30年もったということは自慢に思います。どこの消費地に行っても、鹿児島のピーマンが甘くておいしいよって言われる、そういう産地にしていきたい

東串良のピーマン使ったおいしいレシピ紹介

「東串良のピーマン」をモリモリ食べられる料理を、ピーマン農家歴20年の野崎洋美さんに教えてもらった。
まずはピーマンのマリネを作る。

【材料】
・ピーマン…5個
・ニンニク…ひとかけら
・レモン汁…大さじ1杯
・オリーブオイル…大さじ1杯
・塩…少々
・ブラックペッパー…少々

【作り方】
4等分にしたピーマンを多めの油で揚げ焼きにする

ピーマンがしんなりしたら、フライパンから取り出して油を切り、スライスしたニンニクをのせる

オリーブオイル、レモン汁、塩とブラックペッパーを振りかけて、ラップをする

ラップで真空状態にして、冷蔵庫で30分冷やす

冷蔵庫から取り出すと、ニンニクの香りがアクセントのピーマンのマリネが完成。

さらに、もう一品。ピーマンの肉巻きもおすすめ。

【材料】
・ピーマン…5個
・スライスチーズ…3枚
・シメジ…半パック
・小麦粉、塩こしょう…適量
・豚バラ肉…1パック

【作り方】
半分に切ったピーマンに、チーズとシメジを入れ、小麦粉をふった豚バラ肉で巻く。
これをフライパンで蒸し焼きにしたら完成。食欲をそそるひと品ができた。

ピーマン農家歴20年 東串良町園芸振興会 女性部・野崎洋美さん:
油と相性がとても良くて、油を使うことで栄養が逃げるということもなく、子供さんのお弁当の中に入れても色が変わりませんので、グリーンや赤が鮮やかで、さらにおいしいお弁当になると思います

これから、2023年5月まで収穫が続く「東串良のピーマン」。ぜひ食べてみてほしい。

(鹿児島テレビ)

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