千葉で小学1年の女の子が行方不明になり、その後、遺体で発見されるなど、幼い子どもが犠牲になる痛ましいニュースを目にする機会が多くなっている。
子どもを守るため、親や周囲は何ができるのか。愛媛の幼児教育の専門家に聞いた。

実際に不審な人が声をかけられた子も

正本健アナウンサー:
子どもたちが走り回ったりする、このような広い公園。特に大人、親御さんは注意しなければならないところ、たくさんあると思います。そういった中で、街のみなさん、子どもたちにどういった注意を向けているのか聞いてみたいと思います

ーーこういうことを気を配ってるとか何かあったりしますか?

4歳の娘がいる母親:
優しそうな人でもついていったらいかんようにっていうのは、まだ4歳なんですけど、ちょっと教えないといけないと思ってますけど

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姪がいる女性:
女の子とかは本当にひとりでトイレ絶対行かないでとか

正本健太アナウンサー:
公園のトイレとか

姪がいる女性:
ゲームセンターとかこの前一緒に行ってたんですけど、絶対女の子はひとりで行ったら駄目だよということは言ったりとか

この女性は実際に娘さんが不審な男から声をかけられたことがあったそう。

娘がいる母親:
公園で遊んでる時ですね。親がいない時に。本当に危ない時に、どういうふうに自分を助けるようにしたらいいのか、やっぱり子どもに教えないと

幼児教育が専門の松山東雲短期大学の加納章准教授に、子どもたちを守るため注意すべき点を聞いた。

外出先での行方不明…防ぐには

9月に千葉県松戸市で小学1年生の女の子が行方不明になり、10月に入り、川で発見された遺体がこの女の子だったことがわかった。

松山東雲短期大学・加納章准教授:
松山・愛媛は結構、川が多かったりとか、山も近いですし、茂みが多かったりですとか、リスクとしては高いかなと。興味があったら、そっちに猪突猛進で行ってしまうので。今、この子は何に興味を持って見てるかなって、視線の先が意識できたら。少なくとも体がどっち向いてるかなとか

9月、静岡の幼稚園で、園児が送迎バスに置き去りにされ死亡する事件が起きた。静岡・幼稚園バス置き去り事件の教訓は。約30年にわたり保育士や園長を務め、子どもたちと向き合ってきた加納准教授。悲惨な事件のニュースを聞いて思うこととは…。

正本健太アナウンサー:
あの事件を教訓に、先生だったら、こういうことが幼稚園の現場では必要になってくるっていうところ。何だと思いますか

松山東雲短期大学・加納章准教授:
マンネリ化しないように「複数」でチェックしたかどうか

正本健太アナウンサー:
複数の職員で

松山東雲短期大学・加納章准教授:
主任をフリーにするという形であったりとか、そういうのを(一部の幼稚園では)実践をされてはいますけど。そこを何とか確保できるような保育システムっていうのは必要なのかなと

松山東雲短期大学・加納章准教授:
バス運輸に関しては市バスであるとか、ああいう業界でどのようにされてるかっていうのを研究する必要があるのかなと思いましたけどね

正本健太アナウンサー:
多角的な視点っていうのが大事になりますね

幼い子どもは一番身近な親にとっても行動が予測しにくく「事故」を防ぐには少しでも多くの目で見守ることが大事。

加納准教授は「「私一人ではなくみんなで見る」という意識を地域全体で広めていくことが重要」と話している。おせっかいに思うかもしれないが、隣近所に何歳くらいの子どもがいるかなど、日頃から近所同士で会話してほしいという。

家の中に潜む“危険”にも注意

また、家の中での事故を防ぐために注意すべき「ひとりにさせない」3つのポイントも指摘している。

・「誤飲」
口に入るサイズのおもちゃなどを置いてある環境にひとりにさせない。
・「転落」
窓やベランダの近くにひとりにさせない。
・「やけど」
お湯が沸いたやかんや炊飯器の蒸気など調理中の台所でひとりにさせない。

以上の3点。大事な子どもを守るための対策、参考にしてみてほしい。

(テレビ愛媛)