腰にかかっている負担をリアルタイムで数値化する、画期的なスマートフォンアプリが登場した。宮崎大学の研究グループと企業が共同開発したもので、腰痛予防につながることが期待されている。

それ、“危険な負担”です… 腰への負担を数値化&教えてくれるアプリ

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宮崎大学工学部が県内企業と共同開発した、腰痛予防のデジタルヘルスアプリ。その名も「よーぶくん」。

身長や体重などの基本情報を登録した上で、スマートフォンを胸ポケットに入れる。

物を持ち上げたり下ろしたりしてみると…

【「よーぶくん」音声】
「負荷がかかっています 4001ニュートン」

スマートフォンに搭載されているセンサーを通して、体の動作や姿勢を計測。腰への負担の危険度を段階的に示してくれるほか、負担が大きい場合は音声で知らせてくれる。

宮崎大学工学部4年・髙嶋晃成さん:
このように垂直に、腰に負担がかからないやり方では、音が鳴らないようになっています

宮崎大学工学部・田村宏樹 教授:
状態判定により下半身の角度を推定し、スマートフォンが認識した上半身の角度、これらの情報から腰痛のリスクを数値化する計算式を宮崎大学独自で開発しました

「新規就農者がなかなか見つからない」農家の声きっかけに開発

開発のきっかけは、県内の農家から「農作業は負担が大きいイメージを持たれていて、新規就農者がなかなか見つからない。他の作業現場と負担が変わらないことを数値化して示したい」と相談を受けたこと。

2015年から研究開発に着手し、県内の工場や農業現場での実証実験を経て、9月1日から体験版が無償で公開されている。

宮崎大学工学部・田村宏樹 教授:
介護などの現場でも腰痛の負担になる動作が多数あると思います。このような現場でデジタル技術を導入することによって、新たな作業環境を変えていく。リアルタイムで手軽にスマートフォンで数値化するものは、他にない製品だと思います

宮崎大学の田村教授は、「広く活用してもらって意見をいただきながら、完成度をさらにあげていきたい」と話している。

腰痛予防アプリ「よーぶくん」は、App Storeから無料でインストールできる。腰痛が気になる方は実際に体験してみては?

(テレビ宮崎)

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